私が今年チェックしたシャツについて、マディソンブルー、デザインリネンシャツとご紹介してきましたが、今日お届けするのは『フィナモレ』のリネンシャツです。
『フィナモレ』といえばイタリア・ナポリが誇る、正統派であり、まさに王道のシャツブランド。ずっと興味を持っていましたが、結局自分のものにならないままでした。
でも、袖を通して納得。1925年から引き継がれる、まさに”熟練”というのにふさわしいクラフツマンシップがディテールにまでしっかりと宿っていて、なんとも心地良く体を包み込んでくれます。
以前雑誌の企画で大草なんちゃんにフィナモレのシャツのお話を聞いたことがあるのですが、その時の話がとても印象的でした。
「タウンでも、家でも。ビーチリゾートでは水着の上にも着るし、お食事にもOK。そうやってたくさん着て、最後はパジャマにしてもいいって思ってるの。お値段は張るけれど、そう思えば投資の甲斐は確実にあるのがフィナモレのシャツ、かな」と。
大人にとってシャツを日常に取り入れることのメリットについてはすでにお話ししましたが、フィナモレのシャツは、気楽で快適なのに、クラス感をひとつ上げてくれる、そんな感じ。
いいものはやっぱりいい！素直にそう言い切れるシャツがフィナモレにはある、そう思うのです。
今回は、リアルに活用できるロング丈のシャツワンピースを2つご紹介します。
バンドカラーリネンシャツワンピース
mi-mollet読者の皆さんだったら既にご存知かもしれませんね。こちらは、大草直子さんとフィナモレが最高の一枚を作るべくコラボレーションして生まれたスペシャルな一枚。
雑誌の撮影でこのシャツを手にとる機会があって、なんて着心地が良さそうなのだろうと気になっていました。
黒のリネンシャツを大人の女性がさらっと身につけているのは本当に素敵。
素肌が透けるさまがセンシュアルで、そしてさりげないのにかっこいい。大人の余裕で着る服だな、とつくづく思います。
バンドカラーのシャツは首元をすっきりと見せてくれ、フロントのボタンを外して羽織った時にもバランスよく着こなせます。すらっとした縦長のシルエットを作ってくれるので、デニムと合わせてもすっきり。
そして何より、この素材感。麻なのに滑らかで、くったりと体の線に馴染むようなイメージです。うっとりするほど気持ちがいい！
アッパーハイツのグレーデニムと、インナーはロンハーマンのタンクトップと合わせました。白いボタンの列もちょうどいいアクセントに。
ストライプシャツワンピース
上品なブラウンベースにちょっと太めの白いストライプで、カジュアルな雰囲気をたたえたストライプのシャツワンピース。爽やかで、夏の陽射しに映え、佇まいもとても洗練されています。
ストライプの幅は細ければワイシャツに近づきますし、太いとより若々しくてモードっぽくなります。このシャツは、その中間よりやや太め。なんとなくキャラクターもその間というか、真面目すぎず、砕けすぎない感じです。
体を通すと、意外にも女性らしく着こなせるから驚きました。
こだわり抜いた上質な麻の生地を使用しているからか、体にまとわりつかない、でも離れすぎない、シャツと体の空間が絶妙なのだと思います。
こちらはプレーンなシャツタイプ。肩が少し落ちるサイズ感を選びましたが、袖も太すぎず、かといって細すぎず。袖をたくし上げてももたつかず収まり良く着こなせます。透け感も気にならないので、一枚でさらっと着られるのも汗ばむ季節にはうれしいですよね。
先ほどと同じリネン素材のシャツワンピースなのですが、襟元の印象、柄の違いで雰囲気も全然異なるので、それがまたシャツ選びの楽しいところですね。
マルジェラのタビのミュールを合わせて、少しだけモード感を。合わせる小物でいろんな表情を楽しめます。これだったら、お友達のお家にお呼ばれした時、夏の夕方に軽くお食事に行く時にも良さそう。気楽だけれど、ラフすぎない。そのさじ加減が大人向きだと思います。
3回にわたりお伝えした、私の考える日常に着るシャツ。大人になってこそ楽しめる、そんなシャツの魅力をシェアできれば。
梅雨の季節、雨が降ればしっとりと少し肌寒いし、陽が出ればジリジリと暑い。そんな季節こそ、ぜひお気に入りのシャツで、心を少し上向きに過ごしたいですね。
松井陽子
Instagram：yoko_matsui_0628
フィナモレのシャツの問い合わせ先／アマン
tel. 03-6418-6039
第1回「【夏のシャツコーデ３選】シャツ好きになったきっかけは「マディソンブルー」との出会い」はこちら＞＞
第2回「【夏のシャツコーデ】涼しげ「リネンシャツ」がオススメな理由」はこちら＞＞
Comment