モデルとして、テレビ出演やラジオパーソナリティとしても活躍中の浜島直子さん、愛称“はまじ”。おうち時間が長くなった最近、読んだ本について紹介してもらいます。普段から日課のように読書はしていたそうですが、さらに時間ができてたっぷり読書ができたそう。はまじらしいものから、らしくない(⁉)ものまで幅広い選書は必読です。
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はまじ「子どもが生まれてからは、息子を寝かしつけてから寝る寸前までが私の読書タイム。普段だと、翌日の予定によっては読書を我慢しなくてはならないこともあったので、ステイホーム中は心置きなく夜の読書も楽しんでいました。そんな中で手のとったのは、行動の裏に隠された感情や、思いやる気持ちなど、人の内面が描かれた作品でした」
新しい生活様式になった日々におすすめしたい作品
はまじ「以前読んだ本ですが、巣ごもり生活の空気とリンクしている感じがして、ステイホームが始まってすぐに思い出した一冊です。愛人の子を産み、その4人の子を大切に育てていた女性がある日、交通事故で一番下の子を失ってしまいます。それ以来、女性は心が乱れ、愛人が遺した別荘に子どもを閉じ込めて生活をします。
子どもたちは母親に『これからあなたたちは、オパール、琥珀、瑪瑙(メノウ)と呼び合うように。決して家から出てはいけません』と言われ、何年も社会から閉ざされ、家の中だけで過ごすのですが……。決して虐待とか、狂気的な物語ではなく、イノセントで澄み渡るお話です」
はまじ「『みをつくし料理帖シリーズ』は、江戸時代に義理人情を大切にして生きる人たちが描かれたお話。この本では、目には見えない大切なことを、時代小説の主人公の女性が思い出させてくれます。こんな時期だからこそ、人を思いやる気持ちや大切にすることを改めて見つめ直すことが大事だと感じました。そうでないと簡単に崩れてしまう。
それから出てくる料理がとても丁寧に繊細に書かれています。塩や酒などシンプルな調味料で旨味を出す方法や、包丁の捌き方など、基本的な和食のことが書かれているので、とても勉強になるしお腹も減ります。笑。巣ごもりでお料理が楽しくなったという人にもおすすめです」
はまじ「私には読書好きで、聡明で、話題豊富な友人がいます。以前彼女に『私におすすめの本を教えて』と言ったら、『まずはこれを読んでみなよ』と即答ですすめてくれたのが『紙の動物園』。
中国やアジアで繰り広げられた悲しい時代背景と、その時代を生きた親子をテーマにした短編集でした。アメリカの裕福な男性が台湾や中国で強制的に嫁を選び、自国に連れ帰ってまるで奴隷のような扱いで彼女たちを虐げます。
そこに生まれてきた子どもは、幼少期は母を慕っていますが、成長すると共に「なぜ僕は半分アメリカで、半分中国なんだ」と苦悩し、母親につい反抗的な態度を示し始めます。最後は胸にこみ上げるものがあり、読んだ後もしばらくは物語から離れることができませんでした。差別や人権など大切なことをテーマにしている作品です。自粛期間が過ぎても家で過ごす時間は、以前の生活より増えるのではないでしょうか。心と時間に余裕があるときに向き合うと、深くこの世界に浸れるかもしれません」
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