タレントのアン ミカさんとともに、人生の第二ステージ「セカンドステージ」を前向きに考えていく連載です。
夫婦・親・子どもとの関係や職場の人間関係や自分自身の将来や健康など、人生の第二ステージを前にしたミモレ世代の悩みのタネは尽きません。今回はミモレ読者から寄せられたお悩みをアン ミカさんとともに考えていきます。
日常の変化を嘆くのではなく、この悩める時間を、これからの人生を前向きに舵取りしていくための準備期間に充ててみませんか?
【親子関係のお悩み】
母について。
私の母は、父からずっとDVを受けていました。私が物心ついた時にはその状態でした。それはもう酷かったです。骨にヒビが入るほど蹴り続ける、首を絞める、殴る、引きずる、大きな声で罵倒を浴びせる。
私が成人した時に、両親を離婚させました。離婚届を役所へ取りに行き、父母それぞれに記入してもらい。母には第二の人生を楽しくおくって欲しかったのです。
しかし、母は……。
「もう男は勘弁」だと言って再婚はしませんでした。しかし歳を重ね、寂しさが増してきた母は、私へ依存するようになりました。一日に何十回も電話してくる、突然やって来る。母は50代に入って度重なる病で入退院をして、もう働けなくなり、私にすべてをぶつけてきました。
私は当時、2番目の夫と生活していて、母のことが重荷になっていました。そんなこんなの間に母は鬱になってしまい、電話でいつも死にたいと言うのです。
私は、母によく言いました。「娘に死にたいなど言ったらダメ! 親子だから何でも言っていいは違うけんね!」と。
母とうまくいかなくなったのは14年前くらいからです。最初は「あれが食べたい」「ここへ行きたい」「これが欲しい」と言う母へ、親孝行のつもりで接していました。しかし、何度も死にたいと言ってくる母に私は我慢できず「死にたいなら勝手に死ねば?」と言ってしまいました。
母は大量の睡眠薬を飲んで運ばれました。
それ以降私は母と距離を置くように……。
私は3度目の結婚で地元の九州を離れ関東に行きました。また電話の嵐です。
寂しい、会いたい、死にたい……。
着信拒否しました。
私は自分の幸せを掴みたくて、3度目の結婚が最後だと思って旅立ちました。結婚のあいさつの時以来、会っていません。今は時々電話で話す程度を保っています。まだ、死にたいと口にすることがあります。
母がひとりで寂しいのはわかります。娘に会いたいのもわかります。
でも、私は母に会いたいと思えません。心配していないわけではありませんし、とても気になります。ですが、また私に執着してしまうのではないかと思うと会う気にはなれません。できることならそっとしておいて欲しいのです。ひどい娘ですよね。
親子も難しいですね。
今後、母に介護が必要になったら?と考えると気持ちが滅入ります。兄がいますが、母とは疎遠です。私も兄と疎遠です。私の家族はみんなバラバラなのです。
(marika77さん・45歳)
あなたはひどくありません。
marika77さん、ご相談ありがとうございます。
本当に、大変でしたね。両親を離婚させるなんて、相当のエネルギーを使ったでしょう。お母さんの辛い姿を見てきて、第二の人生を楽しくおくってほしいという親孝行の気持ちで接していたところ、NO!ということに罪悪感を持つほどに依存されてしまい、許容量がいっぱいになってしまったんですね。
これは、すごく難しいお悩みです……。私は、早くに両親を亡くしているので、歳を重ねてからの親との向き合い方って、正直わからないところがあるのです。ただ、わからないなりに言わせてください。
あなたはひどくありません。
marika77さんはほかのお悩みも寄せてくださっていて、ご自身も20代の頃からパニック障害を患っていること、そして最近また倦怠感や睡眠障害に悩まれていると書かれていました。
受ける器がないのに無理して受けようとすると、共倒れしてしまいます。今のmarika77さんは、自分の人生に責任を持つことで手いっぱいのはずです。
今から私が言うことはすごく冷たいことのように聞こえるかもしれませんが、“娘だからお母さんの責任は絶対負わないといけない”とは決して思わないでください。あなたは本当に努力しました。お母さんが寂しいと言って薬を飲んで病院に運ばれたとしても、それはお母さんの選択の結果でお母さんの人生です。あなたのせいではないのです。お母さんのことを一生悔いるような結果になったとしても、あなたはできることをして、自分の幸せを守ったのです。
本当に冷たいことを言っているように聞こえるかもしれませんが、marika77さんはひどい娘ではありません。そこにはしっかりと答えたいと思いました。
お母さんがDVを受けてきたのは本当に辛かったでしょうし、そんな中でご兄妹をしっかり育てて来られたのは立派なことだと思うけれど、だからといって子どもに寄りかかって子どもの人生を壊すことが良いとは思えません。お母さんも独り立ちする努力をしなければいけないと思うのです。
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アン ミカマインドで光の出口へ導く“人生トリセツ本”大好評発売中!
<作品紹介>
『Let’s Do アンミカ!
アン ミカのポジティブ相談室』
アン ミカ(著)
悩んでいるのは、一生懸命生きてる証(あかし)。
今、暗闇を感じているあなたへ、アン ミカさんが温かい言葉で光の出口へ導きます。みんなの悩みの中に、あなたの答えがきっとある! 寄せられたお悩みと真摯に向き合い、アンミカ流の哲学を語っています。令和版「ええじゃないか」とも言える「アンミカーニバル」のMV視聴QRコードが先行特典として付いており、悩みを抱えていても、歌い踊って、気分を晴らしてほしいという思いが込められています。
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