初心者向け美容医療のはじめ方＆クリニックの選び方「コロナの秋冬が通いどきな理由」

2020.10.22

奥村真理子

実際に足を運んで先生やクリニックとの相性をみる

ただし、クリニックによってはSNSの戦略に長けているとこもあるから注意してほしいと奥村さん。次に自分で足を運んでカウンセリングを受けてみることが大切だとか。

「40代になると、化粧品だけでは解決できない肌悩みもたくさん出てきます。ラクな気持ちで美容医療クリニックに相談してみてください」

ウェブやSNSをチェックして気になるクリニックがあったら、まずはカウンセリングを受けてほしいと奥村さんはいいます。

「美容医療クリニック初心者の方は、気になるクリニックを２〜３カ所くらいピックアップして、カウンセリングしてもらうといいかもしれませんね。
カウンセリングでは、ウェブやSNSだけではわからなかった先生の人柄やクリニックとの相性を見るようにします。
例えば、腕はいいけれどマニアックで口下手な先生もいるし、患者さんの話をじっくりと聞いてメンタルケアをしてくれる先生もいます。担当の先生とは話しづらくても、ナースさんには女友達のように相談ができることもあります。口コミでいいと言われているクリニックであっても、自分の価値観とは合わない可能性もあるので、自分の目で見て確かめてみるのが一番です」

忙しそうにみえるクリニックの先生や看護士さんですが、質問をしたらていねいに答えてくれることがほとんどだと奥村さん。

「私は疑問や質問があったら、なんでも聞くようにしています。踏み込んだ話をしても意外と大丈夫。例えば、費用面などについても、『私にはどの施術がコスパがいいですか？』とはっきり聞いてしまいます」

また、奥村さんはカウンセリングした際に、クリニックにある美容医療の機械についても詳しく質問するとか。

「例えば、シミを治療したい時に１つの機械しかないところだと、治療方法がそれしかないということがあります。シミひとつでもいろいろな種類があると思うので、アプローチの方法がたくさんあるクリニックを選ぶようにしています」

最後に、もう一つ重要視していることがあるそう。

「女医さんの場合、皆さんお勉強のためにご自身に施術されてる方が多いので、先生のお顔を見ると好みが分かる場合が多いです。例えば、パンと張った顔が好きな先生もいれば、ナチュラルに仕上げるのが好きな先生もいます。参考にするといいかもしれません」

クリニックに通う際に注意することは？

クリニックに通うにあたっては、どのようなことを注意したらいいのでしょうか。

「初めてのクリニックでは、いきなり高額の施術をしないほうがいいかもしれません。カウンセリングをしてプランを提示されても『夫に相談したいから帰ります』でも大丈夫。ビタミン点滴など、肌に負担のかからないものを試してから次を考えるのでもいいと思います。

美容医療クリニックって美容院との相性と似ているんです。初めて行った美容院では、ロングヘアをいきなりショートにはしないですよね。美容医療クリニックにおいても、初回は〝髪を揃える〟程度の当たり障りのない範囲での施術をして、信頼できるクリニックだと思ったら、もっと深い肌悩みを相談するようしています」

奥村さんは、クリニックの先生と自分の方向性を共有するためにしていることがあるそうですね？

「たるみ改善のハイフや、ボトックスやヒアルロン酸などの注入をしてもらう時には、お気に入りの韓国女優さん４〜５人のピンタレストの写真を見せるようにしています。この女優さんのこういうところが好きなど、自分が目指したい方向性を先生と共有します。先生との意思の疎通ができていないと仕上がりに不満がでてくることもありますから。
それって、先生の腕が悪いわけではなく、自分と先生の目指したいところが違っているだけってことが多いんです。肌悩みを解決するために美容医療クリニックに通うので、思っていたのと違うということがないようにしています」