前回の記事「冷え性、間違いだらけの『原因と対策』」で冷え性を取り上げたところ、たくさんの反響をいただきました。追加で質問をいただきましたので、今回はそれに答える形でまとめていきたいと思います。さらに質問がある方はコメント欄にお寄せください。
前回の記事を読んでいない方もいらっしゃるかもしれませんので、その場合はこちらをご覧になってから、記事をお読みください。
【質問1】自分が冷え性かどうかを判断する方法はありますか?
まずは冷え性について、少しおさらいをしておきましょう。冷え性は、手や足の先などに「冷え」の感覚を持ちやすい傾向を指す言葉です。また、冷え性は自覚症状であって、病名ではありません。
これはすなわち、冷え性かどうかを判断するのに医師は必要なく、判断するのはあなた自身であるということを意味しています。
ただし、皆が寒いと感じる場所で手足が冷えると感じるのは万人共通ですから、それだけで冷え性と呼ぶとオーバーでしょう。そうでないような環境でもあなただけが特別に「冷える」と感じ、それが繰り返し起こるようなら「冷え性」と判断して良いのではないでしょうか。
【質問2】年齢を重ねるに従って、より「冷え」を感じるようになりました。加齢とは関係がありますか?
加齢と冷え性の関連性は必ずしも研究できれいに証明されているものではありません。しかし、筋肉や脂肪は熱を保持するのに大切な体の構成要素であり、加齢とともに筋肉や脂肪の量が減ってしまえば、手足に冷えを感じやすくなっても不思議ではありません。
また、年齢とともに血管の動脈硬化が進み、手足の循環が悪くなることでも、冷えの症状が出やすくなるかもしれません(参考1)。
これらの理由から、関係がないと言い切ることはできません。
【質問3】冷え性がひどいと思った時、何科に行けばよいでしょうか?
まずは内科にご相談いただくのが良いと思います。前回の記事でもご紹介しましたが、「冷え性がひどい」と感じる方の場合、貧血や甲状腺の病気が冷え性の原因となっている可能性があります。ここで重要なのは、冷え性はあくまで自覚的な症状であって、それそのものは病気ではないということです。このため、症状がひどい場合には、背景に病気が隠れていないかを丁寧に評価する必要があります。
貧血や甲状腺疾患などの病気はいずれも内科で取り扱われる病気ですので、まずは内科でご相談いただくのが原因にたどり着く近道ではないかと思います。その上で、他の科の受診が必要な場合には、内科から指示が出ると思います。
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