2018年に国際結婚をされ、イギリスに移住したスタイリストの佐藤佳菜子さん。移住する前は、15年以上ファッション誌の『BAILA』や『Oggi』でスタイリストとして活躍されていらっしゃいました。ミモレで人気のスタイリスト川上さやかさんの師匠でもあります。そんな佐藤さんが一時帰国されたということで、イギリスに移住して変わったファッション観や、今季のお気に入りコーデを教えてもらいました。
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英国に移住して変わったところ①
エルメスのバッグを持つのは、本当の上流階級の人だけなので出番がなくなった
「イギリスには、トレンドだからといって、毎シーズン新しい物をどんどん買って、飽きたらすぐ捨てる、とは真逆の考え方をもっている方が多いんです。みんな、物を大事にして、ていねいに着ており、当然のように10年前のニットを今も着ています。ファッションの移り変わりが早い業界で長く働いていたから、とても素晴らしい考えだなぁと思うようになりました。
また、日本ってファッションが好きな人が多く、大なり小なり洋服や小物にお金をかけていると思うのですが、ロンドンは極端で、ファッションにほとんどお金をかけずプチプラで済ますか、めちゃくちゃ裕福なセレブで、身なりにもものすごくお金をかけているかのどちらか。だから、私が東京に住んでいるときに使っていたエルメスのバッグを持つのにためらいが……。ロンドンで持っているのは上流階級の人だけなので、ロンドンではまったく出番がなく、クローゼットで眠っています」
ロンドン移住前のファッションはこちら!
カジュアルスタイルをエルメスのバッグでクラスアップするのが定番でした
「エルメスのケリーバッグが大好きで、コーディネートを格上げするときにはいつも頼りにしていました」
英国に移住して変わったところ②
日本人らしい黒髪を生かせる黒を多用
「外国に住むと、日本人らしさや、自分のアイデンティティを見つめ直す人が多いとよく聞きますが、実際に私もその通りでした。欧米人にはない、アジア人らしい黒髪を生かし、エキゾチックな魅力を際立てるスタイルを意識するようになりました。だから、黒髪にマッチする黒い服の出番が以前より増えたように思います」
英国に移住して変わったところ③
ゆるっとした服を着るときは、女っぽさを加える
「日本にいたときのような、ゆるめトップス×ゆるめボトムのような、リラックス感のあるコーディネートは、ロンドンではだれもしていません。ボディコンシャスな服を着ている人が多いんです。
自分の好きな服を着たいので、“らしさ”を消してむりやりロンドンスタイルに合わせることはしませんが、ロンドンでの生活の中で浮かないことは大切にしています。このコーディネートの場合でいうと、体のシルエットが出ない服を着るときはデコルテを見せる、カジュアルなフリースのアウターを着るときはあえて大きめのXLサイズを着て体が泳ぐシルエットで女らしさを出す、カジュアルなアウターにはスカートを合わせることです」
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全身にリラックス感があるこなれスタイルを楽しんでいました
「どちらも淡い色の洋服を着たワントーンスタイルですが、東京に住んでいたころの着こなしは、カジュアル感が高かったですね」
英国に移住して変わったところ④
小柄でも存在感を出すために、ジュエリーをしっかり盛る
「私は身長が156cmと小柄なほうなので、ロンドンの人に比べると背が低いし、顔立ちも薄い。だから、子供っぽく見られがち。ジュエリーをたくさんレイヤードして、存在感を高めるようにしています。
服はシンプルでも、ドレスアップするときはジュエリーを盛るロンドンの人に学んだことです」
日本に帰国時もジュエリーは持参します
「シンプルなコーディネートが好きなので、ジュエリーはなくてはならないアイテム。服の枚数が少なくても、ジュエリーはたくさん持ち帰ります。ジュエリーは、スマイソンの専用ケースにまとめています」
英国に移住して変わったところ⑤
子供っぽく見られないように、しっかりとメイクをする
「④のジュエリーをちゃんとつけるのと同じ理由なのですが、子供っぽく見えないように、存在感を出すために、リップをしっかり塗るようになりました。このメイベリンのリップは、一度乾かせばマスクにつかないのでとても便利。今はこれしかつけていません!」
※掲載のアイテムはすべて本人私物です。現在は販売していないものもありますので、ご了承ください。
スタイリスト佐藤佳菜子さんの洗練コーデ5選
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スタイリング・出演/佐藤佳菜子
構成・文/高橋香奈子
この記事は2020年12月14日に配信したものです。
mi-molletで人気があったため再掲載しております。
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