条件付きロックダウン真っ只中のパリの街。
好天に恵まれた11月は紅葉がひと際美しく、政府に許可されているアクティビティのひとつである散歩が日課になった。
この季節になると、真っ先に身に付けたくなるのがビロード素材。優しく、柔らかく、心地がよい。
ニュアンスのある艶はラグジュアリー感があって、エレガントでセクシー。重厚感があって落ち着きがあるのが、サテンのそれとは違うところ。うーん、まるで私の理想の女性像そのものではないか。
落ち葉と同じ色のトップスが、陽射しによって、所作によって表情を変える。この素材の面白さは、人が着る事によって初めて完成されるのだと思う。
オーバーサイズのグレンチェックのチェスターコートを無造作に羽織る。フェミニンなコーディネートに、ハンサムでマスキュリンなアウターを重ねるのが好きだ。
巷ではショートコートが今年のトレンドだと言うが、私は相変わらずこんなバスローブ風のアウターが気分。
共布のベルトを結び、ウエストを絞るとドレス風に。着方によって、合わせ方によって、いろいろな表情を見せる服が良い。
何だか洋服も、紅葉しているみたいだね。
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