こんにちは。フードジャーナリストの中田ぷうと申します。今年は新型コロナウイルスの影響で窮屈な日々が続いていますが、おうち時間のちょっとしたエッセンスになるような、そしてときには自分へのご褒美になるような“家に持ち帰って楽しめる食”を紹介していきます。
今回は2020年頑張った自分へのご褒美や、クリスマス〜年末年始に身近な人への感謝を伝えるギフトとして買いたい、おしゃれなクッキー缶をご紹介。どれもおいしさはさることながら、食べ終わったあと缶をどう再利用するか考えるのも楽しみになりますよ。
各業界からオファーが絶えない三宅瑠人氏のイラストが美しい
今年の3月に伊勢丹新宿店にオープンした「ポモロジー」。“都市生活者にとってフルーツは最も身近な自然の1つ”をコンセプトに、フルーツで洋菓子の可能性を広げるお菓子作りをしています。ケーキなどの生菓子ももちろん、見た目も愛らしく、おいしいのですが、ぜひ持ち帰って欲しいのが「クッキーボックス」。まさに女性が見たらときめくイラストが描かれた缶。イラストを手がけるのはファッションブランド「GUCCI」や雑誌「GINZA」で活躍する、三宅瑠人(りゅうと)氏。「ポモロジー」の根底にある”フルーツへの尊敬の気持ち“を丁寧で美しいイラストで表現してくれる三宅さんにお願いしたと言います。
通年販売しているのは“レモン”“フィグ”“ベリーズ”。そこへ冬季限定で“ウインター”が加わりました。“ウインター”はいちばん人気のきつねが描かれた“ベリーズ”の冬バージョン。
中に入っているのは、フィグならいちじくのぷちぷちを感じられるクッキー、レモンなら甘ずっぱいレモンアイシングのクッキーと新しい味わいの“塩レモン”を使ったクッキーなど、中身も存分に楽しめること間違いありません。
モネやルノワールと同じ手法で描かれた絵が美しい缶
「ラ・キュール・グルマンド」は1989年に南仏プロヴァンス地方で設立されたビスケットやチョコレートを主体としたスイーツショップ。現在ではヨーロッパを中心に世界30カ国で展開しています。日本には今年、上陸しました。
ヨーロッパで愛される“缶スイーツ”、その秘密はやはり缶に描かれた美しい絵。実はこの絵、古いものを使用したのではなく、19世紀に活躍した印象派の画家・モネやルノワール、セザンヌと同じ手法で現代の画家が描いたもの。19世紀後半のフランスでの生活~パリでの生活、ピクニックやボート遊び~が描かれています。
日本でいちばん人気の色は写真のレッド。ほか、オレンジとイエローの缶があります。レッド缶はチョコレート、オレンジ缶はアプリコット、イエロー缶はレモンの絞り型ビスケットが入っています。
満を持して日本に上陸した「ラ・キュール・グルマンド」。やはりこの缶の美しさに心を奪われる人が急増。現在、冬季限定でピンク缶が発売中。美しい桜色の缶の中には、冬にぴったりなアップルシナモン味のビスケットが入っています。
1886年創業。ベルギー王室御用達のモダンなクッキー缶
ベルギーの田舎町のベーカリーからスタートした「ジュールス・デストルーパー」。現在では世界70カ国以上で販売され、クッキーメーカーとしてはめずらしくベルギー王室御用達にも認定されています。日本では1969年より輸入が開始。以来、50年以上愛されてきたクッキーです。
ベーシックな白地にネイビーの缶(写真・右上)は高級スーパーや高級食材店などで見たことがあるかと思います。この缶は、創業当時に使用していた配送容器を元にデザインされたもの。マイナーチェンジはしていますが、“配送容器”だった時代の面影がかなり残っています。
そしてアソート缶は全2種類。ベーカリー缶とキャナル缶です。創業当時ベーカリーを営んでいたこともあり、フランスのアーティストであるGisele Pierlotのイラスト「ブーランジェリー・パリジェンヌ」を「ブ-ランジェリー・デストルーパー」に変えてもらい、デザインしたのがベーカリー缶。
キャナル缶は、Christine Servaisという画家の絵を使用。昔ながらのやわらかなタッチがデストルーパー社のイメージと合っているため、彼女の絵画はよく缶に採用しているのだとか。デストルーパー社と同じ地域にある世界遺産の街・ブルージュの運河が描かれています。
そして今年はクリスマス缶も登場。ベーカリー缶やキャナル缶と違い、“今っぽいデザインのイラスト”なのも新鮮です。
どの缶にも「ジュールス・デストルーパー」の人気商品「バタークリスプ(ワッフルを極薄焼きにしたような焼き菓子)」が入っています。
英国の五ツ星ホテルからも指名をされるショートブレッド・ブランド
英国ビスケット協会の会長であるレイン卿を父に持ち、“ベーカリー王朝”と呼ばれる一家に生まれたアンソニー・レイン氏。1989年、妻のフィオナとともに“ベーカリー王朝の英知”を駆使しておいしいビスケット作りに着手します。そして生まれたのが「ショートブレッドハウス オブ エディンバラ」。現在ではチャールズ皇太子が運営するオーガニックブランド「ハイグローヴ」のビスケット作りも手がけている実力派。
通常、八角形の形をした「オクタゴナル缶」や円筒形のスモール缶に入って売られているのですが、英国で人気のライフスタイルデザイナー、サラ・ミラー氏とのコラボ缶が現在発売中。日本橋三越内「プレスタ」でも購入可能です。
サラ・ミラー氏らしい鮮やかな背景の色に、鳥や動物たちが描かれた華やかな缶。ここまで細長い缶というのもめずらしいですよね。
こうした素敵なクッキー缶、買った帰り道からうれしいですよね(オンラインで購入したときは、箱を開けたときにわくわくします)。今年“我慢の年”だった人もたくさんいることと思います。ぜひそんな自分にちょっとした“ご褒美”をあげてください。
ご褒美やギフトに!イラストがおしゃれなクッキー缶
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