タレントのアン ミカさんとともに、人生の第二ステージ「セカンドステージ」を前向きに考えていく連載です。

夫婦・親・子どもとの関係や職場の人間関係や自分自身の将来や健康など、人生の第二ステージを前にしたミモレ世代の悩みのタネは尽きません。今回はミモレ読者から寄せられたお悩みをアン ミカさんとともに考えていきます。

コロナ禍で地方移住。ご近所付き合いに困惑しています【アンミカさんの人生相談】_img0
 

日常の変化を嘆くのではなく、この悩める時間を、これからの人生を前向きに舵取りしていくための準備期間に充ててみませんか?

採用されたお悩みは、アン ミカさんが一言一句丁寧に読んで分析し、真剣に回答します!
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【ご近所関係にまつわるお悩み】

今年の春のステイホーム期間に、東京から地方へ引っ越しました。私はほぼ東京育ちで、大人になってから初の田舎暮らしとなります。自然も多く、家も広いのに家賃も安く、最初は環境に満足していたのですが、ご近所さんと顔見知りになってきた今、少し状況が変わってきました。

向かいの家におばあさんが一人で住んでいるのですが、引っ越しの挨拶に菓子折りを持って伺ったところ、「そのお礼に」とたくさんの野菜や果物・お菓子などをしょっちゅういただくようになってしまいました。3〜4回に一度はこちらもお返しを買って渡すのですが、そのあとはさらに高額なものをいただいてしまうので恐縮してしまいます。

また、そのおばあさんは近所の家庭の事情や人間関係にもすごく詳しく、すべて私に話してきます。積極的に聞きたい話でもないですし、話もすごく長いので正直しんどいです。また、男尊女卑の時代を耐えてきた世代だからか、夫が一緒にいるときに男性の悪口のようなことをすごく話すので、夫が気まずそうにしています。
田舎らしいコミュニケーションだから、とはわかっていますが、もう少しご近所とライトにお付き合いができたほうが楽だなぁと感じてしまいます。そういう人間はもう都会に住むしかないのでしょうか? それとも何かうまい話の切り上げ方や距離の取り方のコツなどはあるものでしょうか? 今後家を買うときもご近所付き合いを考えるとすごく気が重いです。

●このお悩みが出てきたのはいつからですか?
引っ越してきた昨年の春から

●ご自身では、この悩みの原因はどこにあると感じていますか?
田舎の深いコミュニケーションに慣れない自分自身

●この悩みを解決してどのようになりたいですか?
住環境はとても気にいってるので、もう少しご近所さんとの距離を置いて生活できたらうれしいです。

(わらしべ長者・40歳)
配偶者の年齢:40歳
職業:自営業(イラストレーター)


長く心地よく住む秘訣は“笑顔でムーンウォーク”


わらしべ長者さん、ご相談ありがとうございます。コロナ禍で地方に移住される方が増えているということで、同じようなお悩みを抱えていらっしゃる方も多いかもしれませんね。

あなたは、おそらく優しく良い方なのでしょう。おばあさんのお話を「うんうん」とご夫婦で聞いている様子が目に浮かびます。引っ越してきたときの挨拶もきちんとしていて、物をいただいたらきちんと贈り返すなど、礼儀もきちんとされている。田舎はあまり人の入れ替わりがありませんから、おばあさんも新しくやってきた人に興味津々。あなたに「色々教えてあげよう」という気持ちでやってくるのだと思います。

特に昔の人は、そうやってご近所でお世話をしあう「持ちつ持たれつ」の関係が今も息づいています。田舎だとなおさらでしょう。それが良さだったりもするけれど、たしかに都会で育った若い人は恐縮してしまうかもしれません。

こういった田舎のコミュニケーションが苦手な人は都会に住むしかないのか? といえばそうではなく、上手な切り上げ方と距離の取り方で心地よく住めるようになればいいですよね。

長く、心地よくその場所に住み続けたいと思うならば、ご近所さんとは少しずつ距離をとるのがよいと思います。時に優しすぎるのは、相手にとっても、こちらにとってもよくないこともあります。ただし、YES/NOをはっきり言うことは、田舎のコミュニケーションには合わないと思います。そこで提案したいのが、笑顔でムーンウォーク(後ずさり)です。

 
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