1999年、劇団四季で初舞台を踏んで以来、大舞台に立ち続ける役者・吉原光夫さん。昨年は、役者人生初となるテレビドラマ出演となった、NHK連続テレビ小説『エール』で馬具職人の岩城役を好演。活躍の場を広げています。撮影が始まると、舞台映えする身長186㎝の大きな体をすくめながら、「カメラ、苦手なんですよ」と苦笑い。

「特に笑うのがダメですね。吉原光夫として、素でカメラの前に立つことにすごく遠慮があって……。事務所から『吉原は笑わないので』と、あらかじめ言っておいてもらいたいくらい(笑)」

撮影が終わると一転、豪快な笑いも交えながら、舞台のことから家庭での様子まで、思いを込めながら、率直な言葉で語ってくれた吉原さん。まずは、朝ドラ『エール』への出演について振り返っていただきました。

 
 

“売れたい”とはまったく思っていません


「お話をいただいた段階では、放送された時に『コレ俺、俺!』と言っている間に出番が終わってガッカリしないように、喜びも抑えてたんです。それが、若い人たちのエネルギーが集まった現場に参加でき、最終的には重要な役となって、本当に貴重な経験をさせていただきました」

以前、ご登場いたただミュージカル俳優・海宝直人さんから、吉原さんの朝ドラ出演を共に喜び合ったというお話が出ましたが、お二人の出会いはずいぶん前にさかのぼります。

「僕が劇団四季にいた頃、彼も子役として在籍していたんです。彼はすごくしっかりしてるんですよ。『ライオンキング』で父子役をやった時は、彼のほうが前の上演版から出ていたので、子供の彼に『ここです、あっちです』と立ち位置を全部教わってました。みるみるうちにスターになった彼には今、ゲームを教わってます(笑)」


次は、吉原さんが出ている大人の恋愛ドラマを見てみたい。そう伝えると、「それは考えたことなかったなあ」と少し照れた表情を浮かべます。

 

「どうも、囚人とか犯罪者とか悪い役が多いんですよ(笑)。これまでやってこなかった役への興味はあるので、僕のようなイケメンではない人がやる恋愛モノがあってもいいかもしれないですね。興味のわく作品や縁ある仕事には、テレビドラマでも何でも全力で取り組んでいきたいです」

朝ドラ出演でぐっと知名度が高まり、さらなるブレイクも期待されます。

「僕自身は『売れたい』とはまるで思っていないんです。そのために費やすエネルギーがあるのなら、作品に注ぎたいですね。そもそも売れるための戦略を持っていないんですが(笑)」