独り身だと今は良くても老後はさみしい。そんな言葉をよく聞くけど、それって本当なのでしょうか。

社会学者、上野千鶴子さんの著書『おひとりさまの老後』でも老後は独居がいちばん気楽で幸せと説いていたけれど。核家族化や男女平等の流れで昔よりも自由気ままに生きてきた人も多いアラフィフ世代。今は結婚していて家族がいる人も、配偶者が亡くなったあとは子供夫婦と同居するよりも、ひとりで気兼ねなく暮らしたいという人の方がマジョリティになって来ているのでは。

写真:INSTARimages/アフロ

恋多き女として名を馳せた女優のジェーン・フォンダも、83歳の今、シングルライフを気に入っているひとり。

 

ジェーンは今までフランスの映画監督ロジェ・ヴァディム、政治家のトム・ヘイデン、CNN創設者のメディア王、テッド・ターナーと3度の結婚・離婚を繰り返してきました。4年前の79歳のときには、8年間交際した音楽プロデューサーと破局。74歳で「これまでで最高に充実したセックスライフを送っているわ」という名言を残した彼女ですが、その後はフェミニスト活動や女優業に忙しく「セックスをしている暇はない」と発言

気候変動対策を求める抗議デモに参加するジェーン・フォンダ。(写真は2020年2月当時)写真:REX/アフロ

現在の独居生活についてジェーンはこんな風に語っています。
「私はひとり暮らし。夫も愛人もいないから、思い通りに好きなことができる。いつも大体ベッドには早い時間に入るの。私は頭と足を持ち上げられる、病院のベッドのようなものを使っているの。とっても快適なマットレス付きのね。そのベッドで頭と足の高さをあげてからテレビを観始めるのよ」。

毎晩18時にはベッドに入り、就寝は21時半から22時の間。

「オーマイゴッド。私の夫のひとりはこんな風にベッドに早く入るのが好きだったわ。だけど言わなくてもお分かりだと思うけど、一緒にベッドに入ると読書もTV鑑賞もあまりしなかったの。もうひとりの夫は、夜中に執筆するのが好きだった。私の3人の夫たちの内、ふたりは宵っ張りだったのよ。だから同じ時間にベッドに入ることは滅多になかったわ」

ベッドに入る前には、「ヴェレダ」のスキン・フードクリームを全身に塗るのも毎晩のルーティン。寝る前のひとときを、自分ひとりで好きなように使える。そんな贅沢を、ジェーンはこの年齢にしてようやく愉しんでいるのですね。

「私はひとりで過ごすのが好き。一週間ずっと、家で過ごすの。そこには私のために家のことをやってくれるアシスタントの男性がいて、何か問題があれば彼がやってくれるし料理もしてくれるのよ。だから常に100%ひとりってわけじゃないの」

この辺りはやはり経済的余裕があるハリウッドスターならではの発言か〜、というところですが。ちなみにジェーンは一度目の結婚でひとり、二度目の結婚でふたりの子を出産しており、子供も孫もいる状態。

前述の『おひとりさまの老後』でも、快適な「おひとりさま」の老後のためには、「一緒に楽しくご飯を食べられる友人のネットワークを作っておくことが大事」だと書かれていました。ひとりだけど、ひとりじゃない。家族がいるかどうかよりも、アラフィフ以降にそんな環境をいかに構築しておくか。結局はそこに尽きるのかもしれませんね。


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