加谷:もう一つは、長期投資のほうが短期投資より戦略が立てやすいためです。それになんといっても、長期投資し続ければ、複利のパワーが効いてくるのがいいですよね。
西園寺:複利のパワー?
加谷:「複利」というのは、ひと言で言うと、利子にさらに利子がつく仕組みです。反対は「単利」と呼ばれ、常に元本に対する利子しかつかない仕組みです。
加谷:例えば、100万円を利回り6%で運用する場合、単利では翌年に106万円、その翌年は112万円と6万円ずつ増えていきます。一方で、複利の場合は、翌年の106万円は同じですが、その翌年は106万円×1.06=112万3600円、さらに翌年は119万1016円と増えていき、12年後には元金の2倍の200万円になっています。単利の場合は172万円ですから、28万円の差がつくことになります。
参考:株式投資の「複利のパワー」とは?
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西園寺:ずいぶん大きいですね。
加谷:そうでしょう。コツコツ積み上げることの効果はものすごく絶大で、一攫千金なんかを狙うより圧倒的にお得なんです。
複利の計算をするときに便利な法則に「72の法則」というのを覚えておくといいですよ。
「72÷年利≒元金が2倍になる年数」
というものです。ですから、先ほどの例では年利6%なので2倍になるのに12年でしたが、もし利率が5%なら14〜15年、4%なら18年かかる、という具合に、ざっと計算できるんです。
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