西山:ネットショッピングでいいますと、もう一つは「楽天モバイル」がありますね。
今は自社の通信網ができて、4大キャリアともいえる「楽天モバイル」。私も以前お試しで使わせてもらって、都内では電波もしっかり入りますし、使い勝手がいいと感じました。

【携帯の選び方】ネットショッピング派にワイモバイル・楽天モバイルをすすめる理由 _img0

 

正田: 以前は、「楽天モバイル」は3大キャリアに続く後進ということもあって、「電波が入らない」という声を聞いたことがある方もいると思いますが、やはりどんどん改善されてきていますね。「今日電波が入らなかった場所が、明日には入っている」というぐらいのスピード感です。

 

「楽天モバイル」は、実はこの「通信可能エリアかどうか」が一番重要なポイントです。
東京などの都市部ではある程度つながるようになってきましたが、それでも「職場の休憩スペースだけうまくつながらない」というケースも聞きます。Wi-Fiがなく、使いたい場所で「圏外」なってしまったら困りますね。

ただ今のところは、圏外ではauの電波を“ローミング”といって借りて使う仕組みになっているのですが、楽天のエリアが充実したところからローミングが終了していて、以前は使えたけれど、今は使えない場所が出てきていることに注意です。

近くに「楽天モバイル」の基地局があって、どこでも電波が入り、自分の行動範囲でも使えるのであれば、すごくいいと思います。
使用データ容量が1GBまでは0円ですし、それより使っても、無制限で3278円というのは大きな魅力です(3ヶ月無料などキャンペーンあり)。

西山:ちなみに、自分の行動範囲で「電波が入るかどうか」を確認するには、「楽天モバイル」のサイトに載っている地図を見ればいいでしょうか。

正田: はい、サイトの地図である程度確認できますが、それでも「建物内の一部はつながらない」ということまでは確認できないことに注意です。
今は1GBまでは無料ですので、例えば実際に入手して確認したうえで、メインのスマホとして使うかどうか検討いただいてもいいと思います。「楽天モバイル」は、アプリを使えば、国内通話も無料ですしね。

西山:先ほどの「ワイモバイル」ではYahoo!ショッピングなどがお得になりましたが、「楽天モバイル」は、楽天での買い物がお得になりますね。

正田: そうですね、楽天の買い物でプラス1%のポイントがつきます。楽天の買い物が多い人は、「楽天モバイル」を入手するだけで、メリットは大きいのではないでしょうか。

西山:もし月に5万円、年間60万円の買い物をする人なら、その1%分で6000円分。

正田: はい、かなり大きなメリットだと思います。

西山:ちなみに、「楽天モバイル」を入手して、つながりにくいと感じたら、何か解決策はあるのでしょうか。

正田: 「つながらないので、なんとかしてください」と楽天モバイルに要請を出すと、改善リストにいれてもらえるはずです。
それは「楽天モバイル」に限らず、他の携帯電話会社でも同じですね。

例えば、各社の要望窓口はこのようにあります。

楽天
https://network.mobile.rakuten.co.jp/inquiry/input.html
ドコモ
https://www.nttdocomo.co.jp/area/reception.html
au
https://www.au.com/mobile/area/dennpa-support/
ソフトバンク
https://www.softbank.jp/mobile/service/denpakaizenyobo/

すぐに解決するかどうかはわかりませんが、そういった要望はぜひ伝えていただけたらと思います。

西山:なるほど、伝える価値はあるのですね。

今回取り上げた「ワイモバイル」と「楽天モバイル」には買い物がお得になるサービスなどがありますが、スマホは常に持ち歩くものですし、ネットショッピングをするツールでもある。
今後、スマホ業界で、他のサービスとの連携もどんどん進みそうですね。

正田: まさに、キャリアビジネスもそちらに向かっていると感じますね。
今年3月には大きなPayPay祭りがあって、Yahoo!ショッピングにみんなが集中しましたよね。ソフトバンクやワイモバイルユーザーの方は、さらにお得に買い物ができたのではないでしょうか。

西山:そうでしたね。
今後はスマホ単体で考えるのか、生活をひっくるめた総合的なサービスとしてとらえるのか、生活スタイルや考え方にあわせて個人で選んでいく時代になりそうですね。

正田: まさに人それぞれで、「誰にでも正解」というスマホはないですね。
そして、料金やサービスなどの変化が大きいことも、頭に入れておいていただきたいですね。他のスマホの料金やサービスなどの設定に動きがあると、自分が持っているスマホでも、料金やサービスなどがより改善されることがあります。

スマホを見直したら、それで終わりにするのではなく、時々サイトをチェックして、よりお得で使いやすいプランやサービスを選んでいただけたらと思います。


正田拓也  Takuya Shoda
アスキーやImpress Watch記者などを経て、フリーライターとして独立。携帯電話料金やサービス、市場の流れやトレンドのほか、IT関連、自動車業界のライターとして活躍。PC全般からはんだごてを使った自作系、通信系までで、ハードからソフトまで幅広くカバーしている。ASCII.jpで『格安データ通信SIMを買って格安に使い倒す!』を7年間連載中。主な著書に『あなたと家族のスマホ代がサクッと半額以下になる本』(インプレス)他。

取材・文/西山美紀
構成/片岡千晶(編集部)


第1回「携帯料金、そのままにしてませんか?「格安スマホ」乗り換え前に確認したいこと」はこちら>>
第2回「なんだか分かりにくい...大手3社の格安プランって正直どうなの?【ahamo、povo、LINEMO解説】」はこちら>>
第3回「大手3社の携帯格安プラン比較、独自のメリットや注意点は?【ahamo、povo、LINEMO】」はこちら>>

5本目:上級編!もっと安くなる格安SIMとは?
6本目:スマホ料金のプロに聞く! 夫婦と子ども2人(スマホとキッズ携帯)、どうやって見直せばいいか具体例

 
  • 1
  • 2