出世に必要な“実力”とはなんでしょう?


あんみかんさん、ご相談ありがとうございます。
どんどん年下の人が出世していく中で焦りや悔しさを持ちながら仕事をすることは気持ち的に大変だったと想像します。

 

その状況から抜け出し、あんみかんさんが咲きたい場所で咲くことができるために、あえて厳しい質問です。あんみかんさんがおっしゃっている「力」や「実力」というのは何を指しているのでしょう? 与えられた仕事を早く終わらせること、それとも仕事の正確さ、こなしている量でしょうか。

おそらくですが、お勤めの会社の中で出世している人たちというのは、「人を束ねることができる」とか「ゆっくり人の話が聞ける」とか「みんなで何かを推し進められるように尽力する」ことなどで出世しているのではないかと想像します。そうすると、あんみかんさんの自己評価が高いと思っているポイントは、出世においてのプライオリティが高いところではないかもしれません。

会社という組織の中で上に立って誰かを導くためには、お互いに認め合い、敬いあうことから生まれる【信頼】と、何かを推し進める時には目的に向かって一丸となるために【和】が必要になります。

出世するにはその信頼が基本にあり、人を束ねるためにはある程度の器が必要になります。あんみかんさんが言う「正直すぎる」というのは、「我慢ができない」ということと表裏一体です。仕事をする上では、言うべきことは、はっきりしかるべき場所で発言をして、言わなくていいことは言わないという、我慢やバランスというものも大切です。大きな組織ならなおさらでしょう。その器が備わっているかどうかも出世には影響しますし、出世すると責任が増えるのでお金も多くいただけるようになるのではないでしょうか。

特に、サービス業という、だれかに喜んで頂くためのお仕事における出世は、やはり“人の器”というところが大きいと思います。あんみかんさんが確かな実力を持っていたとしても、上司を尊敬できずに歯向かい、歯に衣着せぬことを言ってしまうようでは、和が保てずチームがバラバラになってしまっては力が発揮できないので、出世は難しいのは当たり前ですよね。あなたを引き立ててくれる役割を担う人は、ほかでもないその上司なのですから。

ただ、私は出世のために上司に媚びを売りなさいと言っているわけではありません。これからあんみかんさんにチャレンジして頂きたいことを具体的にお話します。