放送中のドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』が、いよいよ6月15日(火)に最終回を迎えます。緻密に練り上げられた伏線と名言だらけの会話劇、視聴者を裏切り続けるストーリー展開と魅力は尽きませんが、STUTS & 松たか子 with 3exesによる主題歌「Presence」もその一つ。

そもそも今回の企画は、脚本家・坂元裕二氏とプロデューサー・佐藤亜裕美氏の間で「主題歌は松さんにラップやってもらったら面白いんじゃないか」という話が出たのがきっかけとか。じゃあ誰かトラック作れる人探さなきゃ!となって、そこからSTUTSに白羽の矢が立ったそうですが、優れたトラックメイカーはほかにもいる中でなぜ、STUTSだったのか。それは彼特有の“どこにも属してない感じ”にあるんじゃないかと思っています。

『大豆田とわ子』主題歌で脚光!気鋭のアーティスト・STUTSの凄さを語らせてくれ_img0
 

音楽ジャンルの中でもヒップホップは帰属意識、ともすればマッチョイズム的な空気が孕むこともあります。地元だったりレーベルだったり、彼らが“ファミリー”と呼ぶ場所はそれぞれですが、STUTSにはそれがない。いやあるとは思うんですがあんまり感じさせないんですね。

 

それは今回参加したミュージシャンの名前を見てもあきらか。

ジャンルの枠を超えた活躍で同世代の中でも頭ひとつ抜けた感のあるKID FRESINO、ファッション感度の高い20代に絶大な支持を誇るBIM、いい意味で肩の力の抜けた、フィメールラッパーの新しい形を見せてくれる、ゆるふわギャング・NENE。

さらにネクストブレイク最有力の呼び声高いDaichi Yamamoto(八村塁選手が出演するリポビタンDのCMでラップしているのも彼です)、横浜アリーナでの単独公演も成功させているBAD HOPのメンバーT-Pablow。スタイルも所属もバラバラ、かつ今のヒップホップシーンの最先端をそのまま体現した完璧なバランスなんです。

 
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