子宮周辺や卵巣にできることが多い子宮内膜症。でも、子宮や卵巣の病気は子宮内膜症だけじゃない! 子宮内膜症と似たような症状を現す疾患も多いのだそうです。さらに、原因不明の不調の原因が、実は子宮内膜症だった!? というオドロキの事実もーー。自身も子宮内膜症であることを公表したフリーアナウンサーの宮島咲良さんが、主治医でもある東京国際大堀病院・産婦人科医の柳田聡先生に詳しく話を伺います。
子宮内膜症と似ている婦人科疾患はありますか?
→子宮や卵巣の病気、さらに感染症があります。
柳田 聡先生(以下、柳田):子宮内膜症と同じように“重い生理痛”によって疑われる病気には、子宮筋層というところに良性の腫瘍ができる「子宮筋腫」、子宮内膜細胞が子宮筋にできてしまう「子宮腺筋症」、性交渉が原因となる「クラミジア感染症」などがあります。このあたりはいずれも患者さん自身で判断がしづらく、婦人科で検査をしないとわからないことがほとんどですね。
宮島咲良さん(以下、宮島):子宮や卵巣の病気って、自分で見つけることはすごく難しいですよね。自覚症状がなければなおさら。特に卵巣は、定期検診では触診での診察になるから見つけづらいとお話しされていましたね。
柳田:そうなんです。卵巣は通常3cmくらいの大きさなので、子宮内膜症で少し大きくなっても触診では分からない場合があります。なので、経膣超音波検査(経膣エコー)をおすすめしています。
宮島:私の場合、卵巣にできていた塊は7cmほどでした。子宮内膜症ではない病気の場合でも、10cm以上になることはほとんどないのでしょうか?
柳田:卵巣に腫瘍ができる「卵巣腫瘍」という病気は、片側の卵巣が30cmを超えて大きくなってしまう場合もあります。イメージとしては赤ちゃんひとり分ぐらいの大きさですね。お腹が張って苦しいとか、下腹部痛や頻尿といった症状が現れる場合もありますが、子宮内膜症と同様、はじめは自覚症状がないことがほとんど。ですから、ご自身では「最近ちょっと太ったかな」と思ってダイエットに励んでしまう方も少なくないんです。お腹が膨れているのは卵巣の腫瘍のせいですから、いくらダイエットしてもお腹が引っ込むことはありません。
宮島:痛いとか、苦しいといった症状がなくても、普段はない体の変化に気づいたら、なるべく婦人科で診ていただくのがいいということですね。
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