男性の先生に診察されるのが不安です。
→近年、女性の婦人科医は増加中。不安な方は女性医師がいる病院を調べて受診しましょう。


柳田:以前は婦人科における女性医師が占める割合は決して高くありませんでした。そのため、女性医師がいる病院には患者さんが集中して、予約が取りづらかったかもしれません。今は女性医師が占める割合は5割以上と言われていますから、病院の選択肢も広がっていると思います。

宮島:男性の先生にどうしても抵抗があるという方には朗報ですね。とはいえ、私個人の意見としては男性・女性に関係なく、信頼できる先生にお願いするのが一番じゃないかなとも思っています。実は先ほどお話しした“病院を変えたことがある”というのは、通院していたクリニックの女性の先生が合わなかったから、という理由があるんです。

 

柳田:それはどうして“合わない”と感じたんですか?

宮島:その先生に診察していただいた時、子宮頸がんのグレーゾーンだという診断がつきまして。2度目の診察ですぐ「円錐切除術をしましょう」と言われたんですね。診断を疑問視するわけではありませんが、具体的な説明もなくあまりにサラッと言われたので驚いてしまって。質問しても話が噛み合わず、不安と緊張からか、その先生に組織診をしていただいた時は痛くて貧血になってしまったんです。

柳田:この検査はなぜ必要か、どんなことがわかって、その結果によってどんな可能性があるのか。婦人科の診察はそれなりにストレスがかかると思いますから、医師としては丁寧に説明して、患者さんの不安を少しでも軽くすることが必要だと思っています。コミュニケーションが上手に取れないと、緊張や不安から痛みにつながることはあるかもしれませんね。

宮島:はい。結局私はその女性の先生がどうしても合わず、病院を変えることで柳田先生にお会いできました。先生は診察の結果にしっかり理由も添えて、「円錐切除術はしなくて大丈夫です。様子を見ましょう」と言ってくださったので、とてもホッとしたのを覚えています。組織診の時も全然痛くなかったので、やはり精神的なものが大きかったんだなとわかりました。

最初から相性のいい先生を見つけるのは難しいですが、些細な違和感を放っておかないこと、そして先生選びを性別で限定しないことも、信頼できる先生と出会うコツなのかもしれないな、と私自身は考えています。