東京オリンピックの各競技で、連日繰り広げられる熱戦に釘付けになっている方も多いのではないでしょうか。私もそんな一人です。
新型コロナウイルス感染拡大による史上初の一年延期に加えて、開幕までのさまざまなゴタゴタもあり、こんな状況で本当に開催できるのだろうか……と懐疑的ではありましたけれど、目標に向かって汗を流すアスリートのみなさんの姿には本当に感動しますし、純粋に応援したいと思います。
スポーツといえば、オリンピック開幕前にあるスポーツ漫画にはまっていました。それは『さよなら私のクラマー』。『四月は君の嘘』などの作品で知られる新川直司さんの最新作で、女子サッカーに青春をかける高校生の女の子たちの物語です。
今年春季にテレビアニメが放映されていましたし、映画公開もあったので、ご覧になった方もいるかもしれません(私はこの漫画を読んでいたおかげで、サッカーのルールや戦術が多少わかるようになり、いま、オリンピックのサッカーを楽しみながら観られています!)。
この作品は女子サッカーの話ではあるものの、30代・40代の女性が仕事や人生と対峙するときのヒントにもあふれていて、とてもおすすめです。
「フットボールは不揃いな個性がチームとして戦う競技だ」
「○○と同じでなくていいさ」
「お前にはお前の個性がある」
(中略)
「それぞれの個性で戦うんだ」
これは、監督が主人公たちにかける言葉です。これって仕事にも通じますよね。職場にも多様なメンバーがいて、そのお互いの個性を生かしていかに成果を出すかが重要です。
「私は他の人になれない」
「私は私にしかなれないフットボーラーになりたい」
こんなセリフも出てきます。非常に励まされる言葉です。「どうして私は○○さんのようにできないのだろう……」などとすぐ落ち込んでしまう傾向がある私にとっては、本当にぐっとくるセリフの連続なんです。「人とくらべない」ーーわかってはいても、なかなか難しいものです。
ところで、みなさんは「インポスター症候群」という言葉をご存知でしょうか?
「インポスター症候群」とは、「自分の能力を過小評価し、あたかも実力を偽っている詐欺師(impostor)であるかのように思い込むこと」を言います。「症候群」とついてはいますが、病気や疾患ではなく、不安や緊張などの心理状態を指します。
「これは自分の能力や実力ではなく、運が良かっただけ」
「周囲のサポートがあっただけ(私の力ではない)」
などと思い込んでしまい、自分の力を信じられない状態です。実はこのインポスター症候群は男性よりも女性に多いと言われています。
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米・フェイスブックCOOのシェリル・サンドバーグさんも著書の中で自身のインポスター症候群について告白し話題になりました。管理職など昇進の打診を受けても、なかなか一歩を踏み出せない女性が多い背景には、このインポスター症候群の存在があるのではないかという意見もあります。
「自分を信じる」ーー前述の「さよなら私のクラマー」でも全体において非常に重要なテーマです。では、どうしたら「自分を信じる」ことができるのでしょうか?
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