「今後のキャリアをどう考えていったらいいでしょうか?」。Warisエグゼクティブという女性役員紹介のサービスを今年1月に立ち上げて以降、50歳前後の女性からキャリアのご相談をいただく機会が増えてきました。人生100年と考えると50歳はちょうど折り返し地点。今後のキャリアに改めて目を向けるタイミングなのかもしれません。

 

大企業では「役職定年」といって、管理職がラインから外れて専門職などで処遇される制度を設けている場合があります。だいたい55歳前後に設定されているケースが多く、その少し手前の時期で今後のご自身のキャリアについて考える人もいます。

また、育児や介護、体力面での不安からキャリアチェンジを考える場合もありますね。女性の場合、50歳前後で更年期を迎える方が多いですから、その影響もあるのでしょう。

「子どもが二人いますが、そろそろ思春期になってきて……。もう少し子どもとの時間をしっかり取りたい。今のままのペースで働くのは難しい」と話すのは40代後半の女性。グローバル企業の部長職として働いています。海外とのミーティングなどもあるため、早朝から夜間まで分刻みのスケジュールをこなしてきました。

「父の介護をしながら、このままの働き方では体力が持たない」。そう話す50代前半の女性は、とあるメーカーで執行役員をされています。今後は社外取締役や顧問など非常勤の仕事をいくつか掛け持ちするようなパラレルキャリアに挑戦したいそうです。

50歳前後の方から今後のキャリアについてご相談を受けたときに私がお話ししているのはおもに以下の3つです。

①まずは「いけるところまで」いってみる

「いけるところまで」というのはおもに会社内でのポジションの話です。現在、課長でしたらそのうえの次長や部長を、部長でしたらさらにそのうえの本部長や執行役員を、執行役員からさらに取締役へ……、といった形です。

転職するにしろ、独立するにしろ、「ご年齢と経験のバランス」は重要なポイントになってきます。年齢を重ねれば重ねるほど、相応の経験が求められます。その際に、より責任の重い役割にトライすることで得られる経験や人的ネットワークがあります。それをぜひ経験されてから次のキャリアを検討することをおすすめしています。

最近、注目を集めているESG投資やSDGsの観点から、女性の活躍促進を含む社内の多様性の確保は企業にとって重要性の高い経営課題のひとつになりつつあります。チャレンジしたい女性たちにとっては明らかに追い風が吹いています。この風にぜひのっていただけたらと思います。

また「女性の社外取締役」も話題ですが、社外取締役を企業が登用する際に重視するのは「経営経験」です。ですから将来的に社外取締役をキャリアの視野に入れたいということであれば、より経営に近い立場(あるいは経営メンバーの一人として)仕事をすることを考えてみましょう。

 
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