現代を生き抜くコツは「とりあえずはよし」と割り切ること

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現代はインターネットの普及によって情報は膨大になりました。ネットの情報は玉石混交なため、気が休まる暇がないほど、「考えること」に満ちているといっていいでしょう。そのため、人々は常に何かを考えながら行動することが強いられます。昔に比べて便利になった反面、過酷な環境でもあります。どうやったら生き延びられるかというプレッシャーに満ちた現代は、サバイバルな環境で身も心もぼろぼろになりがち。だからこそ、積極的に休むことは極めて重要になります。

休むために最も簡単なのは「考えなくても済むことは忘れる」ということでしょう。生き残るためには、つい新しいことを手に入れようと考えがちですが、むしろ手放していくことが大切。「こんなことをして、世間の人から馬鹿にされないかな」「上司からどう思われているのか」「幸せって何だろう」など、考えなくてもいいことはすっぱりと忘れてしまいましょう。こういったことは考えだすとキリがなく、また答えもなかなか見つけにくいものです。心が苦しくなるようなことを考えるのはやめて、もっと楽に生きることをおすすめします。

昭和のようにおおらかな時代ではありません。まずは住む家があって、食事に困らない賃金が得られていれば、とりあえずはよしとする割り切りもときには必要になるのではないでしょうか。

 


著者プロフィール
井上智介さん:関西在住の産業医、精神科医。赤ブチ眼鏡、金髪アフロがトレードマーク。島根大学医学部を卒業後、内科、外科、救急科、皮膚科など幅広い分野にてプライマリケアをさまざまな病院で学ぶ。現在は産業医、精神科医、健診医の3つの役割を中心に活動しており、産業医として毎月約40社を訪問。ブログやSNS、講演会などで、「ラフな人生をめざすこと」を発信している。近著『「人と話すのが疲れる」がなくなる ストレス0の雑談』(SBクリエイティブ)ほか、著書多数。

他人のおせっかいがストレスな人に...角を立てない“上手な断り方のコツ”とは?_img1

『対人関係療法でストレスに負けない自分になる』
監修:井上智介 日本能率協会マネジメントセンター 1650円(税込)

産業医として1万人以上のメンタルヘルスと向き合ってきた井上智介氏の監修のもと、人間関係、将来への不安、仕事に対する張り合いなど働く人がストレスを感じる場面を取り上げ、適切な向き合い方を示します。コロナ禍で一気に増えた在宅ワークの悩みにも対応。現代ならではの「生きづらさ」を解消するヒントが詰まっています。



イラスト/しゅんぶん
構成/さくま健太


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