移住先を求めて訪れたヨーロッパ、2カ国目は誰しもが憧れる芸術の都パリ! たまたま渡仏時に友達のカメラマン・アサミが展示会をするというので手伝いがてら見に行くことにしました。

フローリスト、ヘアメイク、スタイリスト……と、才能豊かな展示会メンバーに、冗談で「旅人」と紹介され複雑な心境に……。

 

「旅人」の何にも縛られない自由なイメージは確かに当時の私にはピッタリだったと思います(もしかしたら今でもそうかも知れませんが⋯⋯笑)。定職・定住が性に合わなかったので、タイに移住する前からフラフラしているように見えただろうし、その生き方を気に入っていたように見えていた(見せていた)と思います。

でも実際は、仕事にしても結婚にしても皆が当たり前にしている「普通の事」が出来ない自分に苦しんでいました。

パリで出会ったユリさん(仮名)はそんな私とは真逆で、自分の意思でしっかりと人生の選択しながら生きていて、芯から輝いている様に見えました。彼女の前で出た私の本音は本当に情けない台詞だったけど、自分の弱さを自覚できた大切な出来事でした。

そして、そんな素敵な大人の女性像……といえば、ミモレ!

一年前、井筒麻三子さんと出会い、ミモレと出会い、40歳を過ぎてどこに向かえばわからなくなっていた私に、明るい未来への一筋の光が刺したのでした。

 


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文・漫画/久保木亜紀