「フリーランス」という働き方に、最近注目が集まっています。自由な面が魅力の一方で、何かと不安も多いフリーランスという働き方。現在フリーランスの人も、今後の選択肢として考えている人も、どんなことに気をつけたらよいかご存じでしょうか。
今回は『はじめての積立投資・つみたてNISA・iDeCoもよくわかる! お金の増やし方』(主婦の友社)より、フリーランスになったら備えたい5つのことをお伝えします。

 


自由になる分、自己責任の範囲が広くなる


フリーランスは、基本的には会社に属さず、クライアントから仕事を請け負い、仕事の単位ごとに報酬を受け取るという働き方です。
自分の役割をきちんと果たせば、仕事をする時間や場所、仕事のペースなどが、基本的にはまさにフリー。スキルアップしていけば、好きなことに打ち込めるのも魅力です。

 

一方で、税金・社会保険関連の手続きや確定申告などの事務作業、報酬の設定や交渉、トラブル対応などもすべて自分で行うことになります(専門家に頼む方法もあります)。
「好きなことだけ」に自由に取り組めるわけではなく、しなければならないことも多岐にわたります。会社に属さない分、自己責任の範囲が広くなるといえるでしょう。

また、ボーナスや退職金がないほか、健康保険から出る手当や年金などの社会保障が会社員ほどは手厚くないため、自分で貯蓄や保険などで必要なお金を備えていく必要があります。

がんばりすぎて身体を壊さないように、健康診断などもしっかり受けるなど、体調管理にもつとめることが大切でしょう。
万一体調を崩した時に、会社員のように有給休暇や傷病手当金がないため、その際の生活費も備えておく必要があります。

……という話をお伝えすると、「フリーランスってなんだか大変!」と感じた方も多いかもしれません。これらの不安を少しでも払拭するために、フリーランスになったら備えたいこと5つについてお伝えします。


①取引先を増やして、収入と経験値を上げる

フリーランス17年目になり、自分自身を含めてたくさんのフリーランスの方と接して感じてきていることは、取引先が1社だけだと、取引先の万一の倒産や事業内容の変更、トラブルなどがあった場合に収入がいっきに途絶え、そこからのリカバリーが非常に大変だという点です。

そこで、複数の取引先を持つことを意識していくことで、収入が安定するだけでなく、幅広い経験を積むことにもつながります。自分の仕事の幅や深みが増して、さらにいい仕事ができると感じています。

②「自分だからできる仕事」を増やしていく

最初は「誰でもできる仕事」からスタートすることが多いかもしれませんが、そのままではだんだん楽しくなくなっていきますし、同じような仕事をする人が周りに増えていくはずです。

そのため、意識的に「自分だからできる仕事」を増やしていくことが大切です。充実感を得られ、付加価値のある仕事ができて、「この人だから頼みたい」というオファーになれば、やる気アップにも収入アップにもつながるのではないでしょうか。

 
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