「いのちかがやきて」愛子さまご誕生の喜びを詠んだ雅子さまの御歌【愛子さまの20年】
2021年12月1日に20歳の誕生日を迎える愛子さま。これからは成年皇族としてご公務に携わるようになります。愛子さまらしくお幸せに歩まれますように、今後をあたたかく見守りたいものです。
思えば20年前、愛子さまのご誕生は、雅子さま、現在の天皇陛下、上皇ご夫妻はもちろん国民に大きな幸せをもたらしました。愛子さまご成人を記念して、ご家族で歩まれたこれまでの日々を振り返ります。
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愛子さまご誕生から1ヵ月ほどたった2002年1月1日、新年用として天皇ご一家の写真がメディアに発表されました。
その写真には、左端に雅子さまが腕の中で泣いている愛子さまをあやしています。ぐずる愛子さまを、上皇さま(当時は天皇陛下)と美智子さま、父となられた天皇陛下(当時は皇太子さま)、秋篠宮ご一家と清子さん(当時は紀宮さま)がやさしく見守られています。
家族全員が泣く赤ちゃんのほうを心配そうに見守る――あたたかみの感じられる1枚の写真でした。
1月15日、皇居宮殿・松の間で新春恒例の歌会始が行われました。その年のお題は「春」。
雅子さまは、愛子さまのことを詠まれました。
生(あ)れいでしみどり児のいのちかがやきて君と迎ふる春すがすがし
雅子さまの詠まれた歌には、新しく家族の一員となった愛子さまとともに新春を迎える喜びがあふれていました。
雅子さまの産後の回復も順調でした。育児に差し支えのない範囲で、2月8日にはご公務に復帰。東京会館で行われた第47回青少年読書感想文全国コンクールの表彰式に陛下とともに出席されたのです。雅子さまは真紅のスーツに襟とカフスを同色のベルベットで華やかにまとめられています。ネックレスを外した首元は白く、授乳中の母親らしいさっぱりした印象でした。
生後103日めの3月13日、愛子さまは一般のお宮参りにあたる賢所、皇霊殿、神殿に拝するの儀に臨まれました。愛子さまは身長62センチメートル、体重も6,265グラムとなり、健やかに育たれています。色白のお顔に薄桃色のぽっちゃりした頬がいかにも愛らしいのです。
純白の絹の産着を御初召(おうぶめし)といいます。
皇室では、歴代の皇后が皇居にある紅葉山の養蚕所で小石丸という日本に昔からいた希少な蚕を育てられています。
愛子さまの産着は、美智子さまがお育てになった蚕の繭からとられた絹で作られたもの。赤ちゃんの柔らかな肌に縫い目があたらないよう、ていねいに仕立てられた一重の産着でした。この産着には、小さな十六葉八重表菊の御紋が刺繍されていました。
愛子さまの幸せを祈るかのような、かわいらしい刺繡でした。
(つづく)
【秘蔵写真】ご一家で仲睦まじく……かわいらしい愛子さまの成長ぶり
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①写真/The Asahi Shimbun/Getty Images
②写真/ロイター/アフロ
③④写真/宮内庁提供
⑤写真/The Asahi Shimbun/Getty Images
⑥⑦写真/AP/アフロ
⑧写真/The Asahi Shimbun/Getty Images
⑨⑩写真/JMPA・小学館
⑪写真/The Asahi Shimbun/Getty Images
⑫写真/JMPA/新潮社
⑬⑭写真/JMPA/講談社
⑮⑯写真/JMPA/光文社
⑰⑱⑲写真/The Asahi Shimbun/Getty Images
キャプションは過去の資料をあたり、敬称・名称・地名・施設名・大会名・催し物名など、その当時のものを使用しています。
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