「繰り下げ受給」といって、年金を受け取る“時期”を後ろにずらすことで、年金額を最大84%まで増やせる仕組みをミモレの記事でお伝えしましたが、受け取り始めるのは、数十年先のこと。
今すぐに、老後のお金を増やせる方法もあるので要チェックです。今回はその方法を4つお伝えします。
1 働き方を変えて、収入を上げる
主に会社員の方向けのお話です。スキルアップや転職などによって収入を上げたり、働く期間を長くしたりすることで、納める厚生年金保険料を増やす方法です。
納めた年金保険料が増えれば、その分、将来受け取る年金が増えることになります。「どれくらい収入を増やせば、どれくらい年金が増えるのだろう」という具体的な金額については、前回お伝えした「放置してない?『ねんきん定期便』知っておきたい活用法」の記事でも紹介しました、「ねんきんネット」上で簡単にシミュレーションできるので、試してみてください。
2 iDeCoで老後資金を自分で積み立てる
もうすっかり名前になじみがあるかと思いますが、iDeCoを始めることです。
「名前は知っているけれど、まだ実際には始めていない」「よさそうな気はするけれど、一歩踏み出せない」という方も多いのではないでしょうか。
基本的に毎月積み立てていき、原則60歳以降に受け取るという、自分でつくる年金です。積み立てた金額が全額所得控除になり、払いすぎた税金が戻ってくるという点が非常に魅力で、収入が高い人ほど、そのメリットが大きくなります。
さらに、「NISA制度」と同じように、運用によって利益が出た場合に、約20%の税金がかからないのもメリットです。
つまり、iDeCo で10万円の利益がでた場合、通常なら約2万円の税金が差し引かれて、手元には約8万円になりますが、iDeCoの場合は、10万円の利益を丸ごと受け取れるというわけです。
iDeCoは、月5000円が最低積立金額ですが、運用中に毎月171円などの手数料がかかることには要注意です。利益が出ても、手数料があるので損をしたといった“手数料負け”をしないように、できれば月1万円以上で始めるのがのぞましいでしょう。
また、原則60歳まで現金で受け取ることができませんので、「60歳まで使わないお金」で始めてください。
私も何年も続けていますが、一度手続きをすれば、自動的に積み立て投資ができ、どんどん増えていくことを感じて、老後の安心感につながっています。
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