「これからキャリアをどうしていこうかな?」
「今のままの会社にいていいのかな?」

年末年始の時期に今後のキャリアについて考える人は多いのではないでしょうか?そんなときに気をつけたいのが自分自身の「思考のクセ」そして無意識に口をついて出てくる「口グセ」です。

「どうせ、私なんか……」
「絶対、無理……」

こんなふうに自分で自分をしばってしまってはいませんか?

 


女性は男性に比べて自己評価が低い


以前の連載でも書かせていただいたことがありますが、「インポスター症候群」という言葉を聞いたことはありますか?

「インポスター(impostor)」とは英語で「詐欺師」や「替え玉」「ニセモノ」といった意味があります。転じて自分に自信が持てず、周囲から評価されても「私にはそんな能力はない」と過小評価してしまう心理状態を指します。

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「私なんか全然」が口ぐせのあなたは“インポスター症候群”かもしれない>>

米国・Facebook(現Meta)COOのシェリル・サンドバーグさんが著書の中で「自分はインポスター症候群だった」と告白したことで、日本でも広く知られるようになりました。「インポスター症候群」はもともと女性に多いと言われています。

また、2019年にオランダ・アムステル大学准教授であるヘントシェル氏らの研究でも、女性は男性より自分自身を「主張的でなくリーダーシップ能力が低い」と特徴づけているだけでなく、一般より否定的に評価していることが示されました(※1)

私たち女性は、意思決定をする際に、自己評価が低い傾向があることを常に念頭においておく必要があります。

「どうせ~」「私なんか~(私なんて~)」「絶対に~」……こんな言葉が口をついて出てきたら要注意です。


ネガティブな口グセに気づいたら立ち止まろう


「○○○に挑戦してみたいな。でもどうせ私みたいなキャリアの人には無理だよね」「○○○になるには、○○○の経験がないとなれないのでは……私には絶対に無理」

こんな言葉が出てきたら、一度立ち止まってみましょう。

「本当にそうだろうか?」「本当に私にはできないんだろうか? 絶対に?」

自分自身に問いかけてみてほしいのです。あくまでフラットに、客観的に。幽体離脱、というと不思議な表現に聞こえるかもしれませんが、自分が自分から離れて、自分自身を真上から見つめるような、そんなイメージです。

人って自分のことは自分が一番よくわかっているって思いがちですが、はたして本当にそうでしょうか? 私自身、キャリアカウンセリングをさせていただく機会がありますが、意外と自分のことをわかっていない人が多いものです。

 
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