まずは「書く仕事をしたい」と宣言してみよう


さとゆみ:実は、①の書く仕事をしたいと宣言する、なんですよね。まずは「私、書く仕事をしたいです」とじゃんじゃん周囲に宣言しましょう。それが回りまわって仕事をいただくケース、とっても多いんです。宣言することで、②の知り合いの伝手や③の師事するライターを紹介してもらえる。人のつながりは、フリーランスの命ですね。

 

川端里恵(以下、バタやん):確かに、人の紹介が一番多いですね。『こんな企画があるんだけど、書ける人いない?』って私も周囲によく聞いています。

さとゆみ:まったく伝手が作れなさそうな場合は、⑤のライター講座など学ぶ場所にいくのがおすすめ。同じ志を持った仲間に出会えたり、すでにライターとして活動している人と会えたりすれば、一気に仕事のイメージがつきやすくなります。私が講師をしているライター講座でも、卒業生同士が活発にコミュニケーションしています。プロになってからもお互い仕事を紹介しあうことも少なくありません。

バタやん:佐藤さんのところは、もはや編集プロダクションみたいに、チームで仕事をされることもあると伺いました。〔ミモレ編集室〕ももちろん、ミモレ編集部とのつながりができます。実際に記事を書いてもらう機会もあります。学びに行くことでゼロからそういうつながりができるのは大きいですよね。

 

さとゆみ:仕事を仲間に紹介するときくと、「どうしてせっかくの仕事を人に譲るの?」と不思議に思うかもしれませんね。これはぜひ覚えていて欲しいのは、ライターという仕事は、ポジションを争う仕事ではないんです。それぞれが強みを生かして、ニーズを開拓し、オリジナルな仕事を生み出すことができます。依頼された仕事があっても、自分のキャパシティ的にお受けするのが難しいとき、ただ断るだけじゃなくて、つなげたいですよね。「今回私は難しいんですけどこういう人がいます」って。そのことがやがて自分の次の仕事の機会にもなりますし。