近年、ますます過熱する中学受験。親子が二人三脚で、家族一丸となって挑む様子が昨年ドラマ『二月の勝者』で描かれたことで、印象に残っている方もいらっしゃるでしょう。

受験者数は増加の一途をたどり、第一志望に合格できるのは3人~4人に1人と言われています。2月1日~7日は首都圏中学受験のクライマックス。受験日であると同時に、連日の合格発表。まさに今、懸命に戦い、選択を繰り返している方がいらっしゃいます。

この記事では、小学校&中学校受験をテーマにした小説『天現寺ウォーズ』の作者、佐野倫子が、もしも熱望校が不合格だった場合、「次の一手」を一緒に考えていきたいと思います。

 
 

2022年、「中受後半戦」を戦うために


東京の中学受験では、2月1日に男女御三家・早慶附属をはじめとした数多くの人気校が集中しています。合格発表は早いところではなんと当日の夜、多くは翌日2日、記述など採点に時間を要する問題が多い学校は3日です。

しかし「1日校」の発表ですんなりと受験を終了する子は決して多くありません。ちなみに筆者にも中学受験経験があり、第一志望は不合格でした。ショックでしたが、それよりも衝撃だったのは2日以降、「ここは大丈夫」と思っていた学校さえも不合格だったことです。

受験生と言えども、12歳。当日のメンタル、体調、天候や環境にも左右されてしまうのは仕方ありません。何が起こるかわからないのが、中学受験の宿命です。

2022年は、コロナのオミクロン株ピークとも重なり、例年以上に精神的な負担がありました。そのうえ全体の志願者が増加しているのですから、おそらく受験の前半戦では思うような結果が出なかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

その努力を後半戦で結晶させ、最後は「いい受験だった」と言えるために、今できることを考えてみたいと思います。