自分が歩んできたキャリアに自信が持てない。今の仕事を続けるべきか迷っている。そんな方は、転職活動のマストアイテム「職務経歴書」と向き合うことで、悩みが軽くなるかもしれません。この連載では「職務経歴書 添削サービス」を体験した、異なるキャリアを持つ女性3人のカウンセリングの様子を取材。三者三様の「職務経歴書」完成までの過程からは、あなただけのキャリアを慈しみ、肯定していくためのヒントが見つかるはずです。
カウンセリングを務めたキャリアコンサルタントの島谷美奈子さんの言葉を中心に、今回も新卒入社・転職経験ゼロのSさんのキャリアを紐解きます。
・エピソードからわかる、実績・人柄・やりたいこと
・「数字」を入れることで具体性は格段に上がる
・添削アドバイスでSさんの「職務経歴」はどう変わった?
Warisの「職務経歴書 添削サービス」とは?
会社員、フリーランス、離職中など、それぞれの立場に合わせて、女性のキャリアと最新の求人・転職市場に詳しい経験豊富なキャリアカウンセラーが職務経歴書の添削を行い、女性ならではの多様な経験や強みを言語化します。60分間のオンラインセッション付き。詳しくはこちら。
\相談者/
Sさん(40代)
地方の金融機関に新卒で入社して以来、約20年にわたり勤務。支店の異動やジョブローテーションで様々な業務を経験したのち、現在はマネジメント職を務める。
●応募の動機は?
「コンプレックスというわけではないですが、これまで一社の経験しかなく、自分は果たして何を身につけてこられたのか、キャリアを客観視できればと思い応募しました。職務経歴書を書いたのも今回が初めてです」
箇条書きじゃもったいない! 職歴には「物語」を添えて
今回は新卒入社・転職歴ゼロのSさんの「職務経歴」について、具体的に見ていきます。Sさんの添削前の職務経歴は、すべて箇条書きで書かれています。
【添削前】Sさんの職務経歴
具体的に何ができる人なのか、どんな実績をお持ちなのか、これだと少々伝わりづらい印象ですよね。職務経歴には、職務そのものだけでなく、下の見本のように「実績」を書き添えるといいですよ。
【見本】職務経歴の書き方
職務に対して「私は何をしたか」「どんなことを実現したか」を言語化しておくと、面接で「具体的にどのような業務ですか?」と質問されても回答に困りません。さらに、過去の実績を振り返るうちに、「私はやっぱりこんな仕事が好き」「この先はこれを極めたい」など、新たな願望に遭遇することも。
勤務年数が長いと過去の記憶を辿るのは簡単ではありませんが、少し時間をかけて整理しておくことをおすすめします。
\カウンセラー/
株式会社Waris
島谷 美奈子
20年以上にわたり人材ビジネス業界にて人材活用支援・キャリア支援に従事。若手からシニア層まで延べ6000名以上のカウンセリング実績を持つ。現在は、再就職セミナー・キャリア開発セミナー講師、職場環境改善推進などに従事。2021年法政大学大学院修了。専門はサステイナビリティ学。国家資格キャリアコンサルタント、プロティアン認定ファシリテーター、プロフェッショナル&パラレルキャリア支援アドバイザー。