一家全員コロナ罹患手記「子持ちがコロナになった話」が反響を呼んだ3児の母・餡蜜桃子さんは現在育休中。あと2カ月で新卒入社した広告代理店に復職、今一度自らのキャリアを見つめ直している餡蜜さんが、大企業の副業解禁やコロナ禍でのテレワーク浸透の影響で近頃注目の「副業マッチングサービス」を体当たりでレポートします。前回、フリーランス・副業向けマッチングサービス「Workship」を取材した餡蜜さん、次の一手は?


自分に100個、質問考えてみなよ?


さて前回、フリーランス向け副業マッチングサービス「Workship」の取材を通して、そんなに得意なこともないけど苦手なこともない“幕の内弁当的人材”であることを再認識すると共に、40代を目前にひとつひとつのおかずについても自信を持ってアピール出来る幕の内弁当になろうと誓ったワタクシ。

題して「美味しい幕の内弁当になろうぜ大作戦」を始動することにいたしました。そもそもこの手の自己分析って就活生の段階で一度しっかり向き合われた方が多いのではないかと思います。一方、私が就活時代にやってきたことと言えば、チャラい系一流企業の男性社員へのOB訪問と称した合コンばかり……(絶句)本当に恥の多い人生です。

代理店勤務・3児の母、育休中にプロの力で判明した「キャリアの市場価値」_img0
 

しかしこの時にお話を伺った某大手広告代理店勤務の男性に「自分に100個、質問考えてみなよ? 好きな色は?とか兄弟いる?とかなんでもいいから。それだけやったら自分が何者か見えてくるし、どんな質問も怖くないから」と言われました。

結局、この後飲んだくれ自分に100個質問を課すこともなくフラフラと就活を続け、なんとか物好きな今の会社に拾ってもらうことが出来たわけですが、このアドバイスはいつまでも私の心に残っていました(ちなみに某大手広告代理店勤務の彼は後日、私の友人とドライブデートしていました笑。さすが仕事が早い!)。

 

時が過ぎ、こんな私のところにも可愛い後輩たちがOG訪問に来てくれるようになります。私はしたり顔で「自分に100個質問考えてみなよ?」とアドバイスします。そのたびに後輩たちから寄せられる「この先輩すごい……!」という純真な眼差しにいつしか耐えられなくなり、件のOB訪問から10年近く経ったある日、どうにか例の某大手広告代理店勤務の男性のメールアドレスを再入手して御礼を伝えることにしました。

絶対的に覚えていないだろうし、10年前のことを「ありがとう!」なんて突然連絡来たら、その流れで保険や宗教に勧誘されると警戒されてしまうかも……と一瞬ひるんだものの「♪ありがとう~って伝えたくて~~」といきものがかりを応援歌にエイヤっとメールを送ってみました。

結果、当然の如く彼は私のことを覚えてはいなかったのですが、自分が何気なく言ったことをこんなにも長く覚えていてくれて、しかもこうして御礼を伝えてくれて猛烈に感動していますと温かいお返事をいただくことが出来ました。

ちなみに今は自分で自分に質問せずとも、毎日5歳の双子から「ママはどうして女の子なの?」「ママはどうして平野(紫耀)くんが好きなの?」等々、あらゆる角度からの質問を浴びせられ続けているのでだいぶ自己理解も進んできたところです。

 
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