髪に触れたとき、ゴワゴワとしたきしみが気になることはありませんか? 焦ってオイルやミルクを塗っても、すぐに乾いて硬くなる髪……。ごわつく髪はツヤを失ってチリチリするしまとまり感も出ないため、とっさのケアだけではお手上げの印象です。実際のところ、多くの美容師さんは“ゴワつき=切るしか復活への道はない!”と答えるのが現実。
今回は、ヘアケアメニューの研究に力を注ぐ美容室「CALON(カロン)銀座」代表の西海洋さんに髪のきしみやゴワつきを加速させる意外な原因と予防法、また、少しでも自宅で毛髪を回復させるポイントについて伺いました。
「髪がごわつく……」の正体はなに??
髪がゴワゴワする原因はいくつかありますが、特に目立つのが以下の4つです。
① パーマやカラーによるケミカルダメージ
② ドライヤーやアイロンによるオーバードライの熱ダメージ
③ 紫外線
④ ホルモンバランスの乱れ
主な原因は以上の4つになりますが、髪の水分と油分のバランスが崩れたり、頭皮環境が悪化したりすると、さらに髪のゴワつきが目立ち始めます。
「パーマや白髪染めなどで強い薬剤を繰り返し使い続けると、やがて髪はごわついてしまいます。定期的に行う人は、ケアカラーやコスメパーマなど、髪に優しい薬剤を使用するサロンで施術を行うとよいでしょう。
また、毎日使うドライヤーでは、熱より風で乾かすタイプや、マイナスイオンを発する製品を使用すると、過度な熱ダメージを予防できます。濡れた髪は特に傷つきやすいので半乾きで過ごさないこと、また、シャンプー後は必ずアウトバストリートメントを塗布し、熱や紫外線ダメージから守ることも必要です」と西海さん。
大人世代にも最近増えている!? ゴワつきを誘発する以外な原因
オイル系スタイリング剤やオイルトリートメントなど、今やヘアケアの鉄板アイテムともいえるオイル成分。髪がツヤッ&しっとりするので、美髪づくりには欠かせませんが、実は最近、このオイルの使い過ぎで髪がゴワついてしまう人が目立つのだとか。
「乾いた髪にスタイリング用オイルを付けすぎると、頭皮や髪の上で蓄積し、さらに油分が酸化してしまいます。酸化したオイルが髪に蓄積されると、洗浄力の弱いマイルド系シャンプーで洗い流すのは難しいため、結果的にゴワつきが生じてしまうのです。
反対に、洗いあがりのすっきり感を求めて洗浄力の強いシャンプーを使い過ぎても、髪は乾燥してしまいます。これはオイルに限らず、シリコンなどのコーティング剤にも言えること。シリコン入りスタイリング剤、またはインバスアイテムなども、しっかり洗い流すことがゴワつき解消には欠かせません」と西海さん。
今日のオイルは今日、落としきる! 鍵となるのはシャンプー選び
ツヤ感やまとまり感はもちろん、スタイリングの仕上げに使えばそれだけで今っぽい髪を演出できちゃうヘアオイル。このように利点も多いため、大人世代にもマストハブアイテムです。そこで重要なのが、日中つけたオイルをしっかりと洗い流すシャンプー選び。
「シャンプーは洗浄力のマイルドなアミノ酸系と洗浄力の強いラウレス系の2種類、持っておくとよいでしょう。普段からオイル系アイテムを使う人は、アミノ酸系シャンプーだけでは油分が蓄積しやすいので、週に1~2回だけ、洗浄力の強いラウレス系シャンプーで洗髪します。使い過ぎると乾燥に傾きやすいので、交互に使うのがポイントです。
また、普段よりスタイリング剤を多く使った日は泡立ちが悪く油分の汚れが蓄積してしまいます。そんなときは、2シャンがおすすめ。ただし、1回めはラウレス系でしっかり洗い上げ、2回めはマイルドなアミノ酸系で洗います。こうすると残留物もすっきり落とせつつ過剰な乾燥も防ぎながら、すっぴん頭皮が蘇りますよ」と西海さん。
ちなみにラウレス系シャンプーは一般的ですが、その見分け方は、ボトルの裏の成分表に表記されていますから、確認しましょう。
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