ファッションスタイリスト佐藤佳菜子さんが日常のおしゃれについてのアイデアや思いを綴る連載です。
関連記事
10年以上愛用している「エルメスのケリーバッグ」は、最高にエコなバッグ?>>
さて、早いもので、もう2022年の秋冬の展示会シーズンです。あたらしくこの秋冬から立ち上がる大人の女性をターゲットにした新ブランド「LE BOUQUET(ル ブーケ)」を見てきました。なんせ、当方、大人なものでね。ただ、リリースにはこう書いてありました、
「凛とした品格と永遠に色褪せない少女性」と
「決して一過性ではない普遍性を備え、しなやかな感性と芯の強さ」
を合わせ持つ大人の女性にふさわしい服。
ちょっと、ちょっと、女性像のハードル高すぎませんか?? そんな理想のパリジェンヌみたいな大人、一生かかってもなれる気がしないです。「永遠に色褪せない少女性」っていうのは、一生伸びない身長のことじゃあないですよね? デスヨネ。求められるのは、都会の妖精。テクマコマヤコン、テクマクマヤコン。邪悪な心をどうか捨てさせてください。
それで、服はどんなだったかというと、率直に言って、いい。なんというか夢がある。正直、夢ばかり見ていられなくなって、現実が色濃く迫る妙齢の婦人たちにこそ、必要な洋服だ。
気になったのはどれも、カラフルでふわんふわんでドラマチックなアイテムたち。たったいま冬が終わったばかりだというのに、次の冬物をまた買っちゃう摩訶不思議なメンタリティ。半年後の自分よ、どうか驚かないでくれ、たった今、キミがふわんふわんでキャンディーみたいな服を着ることが決定した。
このやわらかいローズピンクのコーデュロイパンツとベロアのふんわりスカート、そしてシャギーモヘアのブルーのスカートがわたしのほしい物リスト。最近、妙に色や柄が気になる年頃。そのブームがいつまで続くのかわからないけれども、半年後の自分が白目を剥かないことを祈るのみ。でも、細かいことはさておき、とにかくかわいい。こういう色ものこそ、大人はしっかりした素材と、縫製に信頼あるものを選ぶべきだと思うのです。ぴらぴら、はらはらと頼りないパステルカラーの服を着るには、もう肌と顔がついていかない。見ている方々にも、せめて安心感を与えたい。その点、ル ブーケの服はとても仕立てがよく、パターンがしっかりしていて、このロマンティックさに危うさがまったくない。大人が着るにふさわしいというコンセプトの真髄を垣間見るつくりなのだ。
ところで、御年12歳のピグミ様も立派なご婦人なのですが、彼女はまったくと言っていいほど洋服に興味がありません。興味があるのは牛のアキレス腱。硬派なのです。
あ、そうでした。皆様に聞きたいことがありました。最近、いろいろなところでインスタライブをさせていただく機会があるのですが、基本的には私はスタイリストという職業柄、洋服を紹介したり、コーディネートを紹介したりすることがほとんどなのですが、mi-molletが、きみきみ、自由なインスタライブをしたまえ、と提案してくれました。まぁ、わたしを自由に泳がすなんてmi-molletは本当に寛大です。そもそも、このくだらない連載をやらせてくれるのもまったく勇敢としかいいようがない。
そこで、せっかくなので、こんなコロナ禍でなかなか現実では叶わない婦人の会をインスタライブでしてみようかな、と思い立ったのです。婦人の夜会。みんなで集まって、婦人たちのよもやま話でも、と思っているのですが、もし、みなさまが話したいトピックとか、あるかわからないですけれど、わたしに質問とか、コビトの談義とか、結婚の話とか、犬の話とか、なにかみなさまにアイディアを募りたいなと思っています。こちらに、フォームをつけますので、お気軽になんかあったらご意見いただけませんでしょうか。もちろんファッションの話でもいいです。お待ちしています。
それでは、今週も残りわずか。皆様、どうか健康でお過ごしください。
<質問募集>スタイリスト佐藤佳菜子さんへのご質問をお寄せください。みなさまから頂いた質問は、4月22日(金)20時ごろに実施予定のインスタライブで一部取り上げさせていただきます。
応募締切:4月6日(水)11:59まで
※ご応募にはミモレの会員登録(無料)が必要です
※応募多数の場合、すべての質問にはお答えできない場合がありますので、ご了承ください
スタイリスト佐藤佳菜子さんの最新コーデ
▼右にスワイプしてください▼
文/佐藤佳菜子
構成/高橋香奈子
Comment