「その痛み、放置しないで」気象病の第一人者が伝える、天気による不調との向き合い方_img0
 

天気の影響で体調に変化が起こる「気象病」。潜在的な患者数はなんと1000万人(!)とも言われています。私たちを悩ませる不調にどう向き合えばいいのか。「気象病」研究の第一人者で天気痛ドクターの佐藤純先生にお話を伺いました。
雨の日の頭痛や痛みを「頭痛ぐらいで」「肩こりぐらいで」と考えてしまうのはNG。「「天気が崩れると調子が悪い、なんて……」と思わず、メンテナンスしていくことが大切とのこと。働き世代は特に注意かも!

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〈監修〉佐藤 純 Jun Sato

天気痛ドクター・医学博士。愛知医科大学客員教授。中部大学生命健康科学研究科教授。パスカル・ユニバース(株)CEO。名古屋大学環境医学研究所、名古屋大学教授を経て、愛知医科大学病院で日本初の「気象病外来・天気痛外来」を開設。東京竹橋クリニックでも気象病・天気痛外来医として診療を手掛ける。NHK「ためしてガッテン」「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビでも活躍。株式会社ウェザーニューズと共同開発した「天気痛予報」を2020年にリリースした。『「雨ダルさん」の本』(文響社)、『ビジネスパーソンのための低気圧不調に打ち勝つ12の習慣』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)など著書多数。

 


「気象病」は女性が多いようですが、その原因は?
→ 男女による差も、年齢による特徴も「気象病」では見られません。


私が診察する「気象病」の患者さんたちを見る限り、症状などに、男女による明らかな差は確認できていません。年齢も下は10歳以下から上は90歳まで、実に幅広い年齢層の患者さんが診察を受けにいらっしゃいます。強いて言えばですが、忙しい日常を送っている30〜40代の働き盛り世代は、全体の平均値よりも若干多い印象を受けます。

厚生労働省などの統計調査でも、片頭痛や緊張型頭痛、筋骨格系の痛み、腰痛や肩こりなどは30〜40代がボリュームゾーン。若い頃は異常を感じなくても、加齢や疲労の蓄積なども起因して、内耳の気圧センサーが敏感になったり、自律神経に悪影響が出やすくなる人が増えてくるのかもしれません。


「女性が気象病になりやすい」わけではないが……


「気象病」は気圧が自律神経に影響を与える、という考え方なので、男性よりも自律神経が脆弱な女性は、より気象の影響を若干受けやすい、とは言えるかもしれません。40代後半から出てくる女性の更年期症状は、まさに自律神経症状ですよね。

お母さんが気象病で頭痛持ちの場合は、遺伝によってお子さんも同じように、気象病による頭痛持ちというケースも見られます。同じようなタイミングで、お母さんと子どもが体調を崩すというのも、女性の気象病ならではの現象だと言えます。

ちなみに、私が監修をした「ウェザーニューズ」と「ロート製薬」が共同で行なった『天気痛調査2020』というアンケート調査では、<あなたは天気痛を持っていますか?>という質問に対し、「はい」または「持っている気がする」と回答した女性の割合は、男性をはるかに上回りました。そもそも、女性は男性に比べて「片頭痛持ちが3倍多い」とされるので、その背景も無視すべきではありませんが、私としては非常に興味深い結果でしたね。

 
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