いつも通りの夏の日曜日に、突然の脳卒中で倒れたのは、48歳2児の母でありフリーライターの萩原はるなさん。救急車で急性期病院に運ばれ、予兆も準備もまったくないまま入院生活が始まりました。
なぜ自分に、こんなことが起こったの? 後遺症は? 突然の事態に自分なりに向き合いながら、治療やリハビリに励む日々をレポートします。
リハビリのスケジュールに一喜一憂!
9時消灯、6時半起床。リハビリ病院の入院生活は、とても規則正しく粛々と進んでいきます。ごはんは朝は7時半、昼は12時、夜は6時と決まっており、それ以外の時間には、基本的に何も食べられません。
なんて健康的! 病気療養中ながら、内臓は私史上一番健康かもしれません。
リハビリの予定は、前日の晩ごはんのあと、消灯前に各ベッドに届けられます。午前中は9時からお昼まで、午後は1時から4時までの間の各1時間、「言語療法」「理学療法」「作業療法」、そして「臨床心理」という4つのリハビリが組み込まれているのでした。
次の日の予定が配られるまで、入院患者はドキドキ、ソワソワ。リハビリ中心の生活が続くため、そのスケジュールや担当が誰になるかは死活問題なのです。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、クリスマスプレゼントを待つ子どものように、スケジュール表の到着を今か今かと待ちわびる私たち。
4つのリハビリにはそれぞれ担当者がつき、担当ドクターと担当看護師、そして担当ケアマネジャーがいて、「チーム萩原」として、入院中そして退院後のケアをしてくれることになります。
ただ、担当者がお休みのときは別の療法士がつき、それもそれで刺激になるのです。
リハビリが始まる9時になると、看護助手さんが迎えにきてくれ、車イスを押してエレベーターホールへ。ここからリハビリ室に向かいます。
車イス移動の患者が多いため、エレベーターはすぐに満員に。しかもみんな同じタイミングで移動するため、山手線より待つこともザラでした。けれども杖を使って、または杖さえ使わずに自立歩行ができる患者は、車イスの隙間をぬってどんどん乗っていきます。
早く車イスを卒業して「お立ちの方。先に乗ってください」と言われたい! と、心から熱望してしまいます……!
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