更年期の不調を理由にキャリアを手放す前に、知っておいてほしいこと【産婦人科医・高尾美穂】_img0
 

温かな言葉に癒やされると話題の産婦人科医、高尾美穂先生の新刊『大丈夫だよ 女性ホルモンと人生のお話111』(講談社)から、女性の体や心の悩みに安心と解決法を与えてくれるお話をひとつご紹介します。

 


働き盛りに、更年期を理由に 
ドロップアウトする必要なんてなし!

更年期の不調を理由にキャリアを手放す前に、知っておいてほしいこと【産婦人科医・高尾美穂】_img1
 

ホットフラッシュや、頭痛、肩こり、めまい、不眠、イライラ、落ち込み……。閉経をはさむ前後5年間の更年期には、このような不調が起きやすくなります。

日本人の閉経年齢の中央値は50 .54歳なので、平均的な更年期は45〜55歳あたりですが、この年代は、仕事でも管理職につくなど、責任ある立場になる年齢でもあります。

ところが、この時期に更年期症状がひどくて、仕事もままならないほどになると、それを理由に管理職などの重要なポストにつくことを断念してしまうといったケースも少なからずあります。

また、仕事を辞めざるを得ないというケースもあるかもしれません。

更年期の不調を理由にキャリアを手放す前に、知っておいてほしいこと【産婦人科医・高尾美穂】_img2
 

更年期を迎える年代は、今まで一生懸命働き積み重ねてきたキャリアが、結果として実っていく時期でもあり、仕事の楽しさを実感する方も多いと思います。

それなのに更年期を理由に、ドロップアウトしなければいけないとしたら、とてももったいないことです。  

仕事や生活に支障が出るほどの更年期の不調は、「更年期障害」といい、治療の対象だ、ということを知っておいてください。  

そして、今の時代、HRT(ホルモン補充療法)などの、更年期の不調を楽にできる治療法は用意されています。

HRTを受けることで、症状が楽になって、仕事にも元気に取り組めるようになる人は、たくさんいます。  

 
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