我が家のYouTubeチャンネルの中でも、常に人気があるのが蚤の市の散策動画です。パリの蚤の市が好き! という人はもちろん、「動画を観ているうちにアンティークのお皿が素敵と思うようになった」、「パリに行ったら蚤の市を訪れてみたい」と言ったコメントも多く、古いものに興味を持つ方が増えているのは、嬉しい限りです。というのは、私もパリに来て古いものにハマったクチだから!

買いたいものがなくても、見て回るだけで面白いのが蚤の市。

パリの蚤の市を初体験したのは、まだロンドンに住んでいた頃。パリに遊びに来た際、蚤の市なるものを体験したいと思い、知り合いに連れて行ってもらったのが、ヴァンヴの蚤の市でした。同じく有名な蚤の市のクリニャンクールでは、高級かつ価値が高いアンティーク(骨董)品が多いのに対し、ヴァンヴは“ブロカント”と呼ばれる、ガラクタに近い古道具がメインなのが特徴です(当時はそんなことも知りませんでしたが)。

 

しかし訪れた日は真冬、さらに途中からザアザアと雨が降ってくるという、楽しく蚤の市を巡るには最低のコンディション。実際、スタンドを半分も見て回らないうちに凍えそうになり、カフェに駆け込み、熱いコーヒーを飲んで身体を温めたほどでした。

冬の蚤の市は本当に寒いので、たまにカフェへ避難するのが良いです。

これで何も見つからなければ、「蚤の市なんて面白くない」と思ったでしょうが、古いものの神様は私を見捨てなかった! 雨が激しくなり、風までビュービュー吹きだして、お店の人たちが「ウララ〜!(ありゃりゃ〜! 的な意味)」と言って早々に店じまいする中、しつこく足元に置かれた段ボールの中を見ていると、縁にデザインのある素敵なお皿が。値段を聞くと「もう、1枚1ユーロでいいよ!」とのこと。ならば、と2枚購入しました。

ところが、ブロカント品販売している友人を夕食に招いた際にこのお皿を出したところ「これ、いいものだよ!」と。なんと、コレクターも多い陶器ブランド、クレイユ エ モントローのものだったのです。少し欠けている部分があったので安かったのだろうとは思いますが、ネットで探してもほとんど見かけず、友人曰く1870〜1890年代頃のものだと聞いて、その古さにビックリ。

こちらがクレイユ エ モントローのcolbertというお皿。和風にも洋風にも、なんならハンバーガーにも使える便利な柄で、とても気に入ってます。
 
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