時代を超えたシスターフッドなギャグ漫画！女性の悩みは令和も江戸時代も尽きない！？『教えて♡艶姫神さま ～お江戸でアレのお悩み解決いたします～』

女性の社会進出が叫ばれる一方で、ジェンダーギャップ指数が低いことなど、大きな遅れが指摘されている日本。今の日本で女性が生きていくには、職場の環境以外にも、家事や育児の両立など、ライフステージの変化によって悩みが尽きないものではないでしょうか。

いっそ生まれてくる時代が選べたら良いのに、と思うこともあるかもしれませんが、悲しいかな……。今からおよそ400年前の江戸時代でも女性たちの悩みは尽きなかったようです。

けれど、そんな悩みが尽きない令和と江戸時代の女性たちがタッグを組んだらどうなると思いますか？今回は、時代を超えて女性たちが奔走する、強力エンパワメント漫画『教えて♡艶姫神さま ～お江戸でアレのお悩み解決いたします～』をご紹介します。

仕事も恋愛も絶不調！令和の生真面目OLが江戸時代にタイムリープ

主人公は、出版社で教育書を手掛ける生真面目な編集者・前西敦子（まえにしあつこ）。ひたすら真面目に仕事と向き合ってきた敦子ですが、ある日突然、畑違いのエロゴシップ誌を扱う編集部へ異動することに。

グラビアにセクシー下着特集……。自分とは無縁すぎる世界に戸惑い、仕事がうまくいかず頭を抱える敦子ですが、さらに追い討ちをかけるように婚約者の浮気現場に遭遇してしまいます。

あまりの出来事に仕事の資料を抱えたまま家を飛び出す敦子。度重なるショックによって気が動転した彼女はつまずいてしまい、なんとその拍子に江戸時代の町へとタイムスリップしてしまうのです。

こうして、ひょんなことから江戸時代にタイムリープしてしまった敦子ですが、女性の幸せを司る女神・艶姫神様と勘違いされ、讃え崇められてしまいます。挙句、規律に縛られる江戸時代の女性たちのお悩み相談を受けることに……！？

ジェンダーステレオタイプに悩む江戸時代の女性

嫁いだら実の両親より夫の両親を大切にすること、炊事・洗濯・掃除・裁縫等を完璧にこなすこと、身なりは派手にしないこと……。今ではもう消滅した（と信じたい）であろう、家庭におけるジェンダーステレオタイプに苦しむ江戸時代の女性たち。

そんな彼女たちを、令和から持ってきた最新アイテムを使って手助けする敦子ですが、今課せられている苦しみよりも反対に「幸せを感じることは何か？」と問いかけます。

そこで判明したのが、実は性的魅力を感じるモノ、コトに幸福を感じているということでした。こうして、せめて彼女たちの幸福度をあげようと、令和から持ってきたエロゴシップ誌の参考資料をもとに、性的なお悩みを解決していく敦子。

こうして以前よりも、元気で活気に溢れた姿へと変化していく女性たちの姿を見て、敦子はこう決心するのです。自身の出版知識を活かして、女性の欲望を詰め込んだ雑誌を作ろうと。

自身の幸せ、欲望を追求する

令和では当たり前のカルチャーやアイテムを前にして、予想外の反応を見せる江戸時代の女性たち。しかも、敦子を艶姫神様と信じてやまない点も相まってか、そこから生まれるタイムリープギャグが笑いを誘う『教えて♡艶姫神さま ～お江戸でアレのお悩み解決いたします～』。

そんな笑い要素多めな本作ですが、根底にあるのは全ての女性たちを元気づけるシスターフッド漫画としての一面です。

令和で仕事も恋愛もうまくかない敦子。そして、色々なしがらみに束縛されて自分らしく生きられない江戸時代の女性たち。タイムリープという奇跡によって出会った2つの時代の女性たちがタッグを組んで「私が幸せを感じるのはこれ！」「私たちが読みたい雑誌はこれ！」と、自分の幸せや欲望を追求して形にしていく姿に勇気をもらいます。

生きづらさの根源である仕組みや制度を今すぐ変えることは難しいかもしれません。けれど、同じ苦しみを抱える女性たちが連帯して、自分たちの幸福を追い求めて声を挙げていくことが大きくて小さな一歩になるのだと、本作が教えてくれます。

さて、敦子と江戸時代の女性たちが作る“女性の欲望を詰め込んだ雑誌”とはどんな一冊になるのでしょうか。そして江戸の街にどんな影響を及ぼすのか……。気になる全容は、9月15日（木）全電子書店にて発売の『教えて♡艶姫神さま ～お江戸でアレのお悩み解決いたします～』1巻をご覧ください。

『教えて♡艶姫神さま ～お江戸でアレのお悩み解決いたします～』の１話を無料試し読み！
▼横にスワイプしてください▼

＜作者プロフィール＞
大久保ヒロミ
代表作に『人は見た目が100パーセント』『節約ロック』『すみれ先生は料理したくない』など。現在は『教えて♡艶姫神さま ～お江戸でアレのお悩み解決いたします～』を連載中。
Twitter：@okubohiromi