ミモレでもおなじみのヘア&メイクアップアーティスト、赤松絵利さん。舞台・雑誌・テレビ番組・CMなどのヘアプランニング、女優やアーティストのヘアメイクなど、幅広い活躍と同時に、ヘアサロンの社長業もこなしています。
ミモレのYouTube「眉とメシ」では、くいしんぼうの赤松さんが大好きな食べ物からインスピレーションを受け、眉毛に悩む女性を救っていく……というユーモアと実用性を兼ねたまったく新しい番組を発信しました。
赤松さんが数々のクリエイターや女優から絶大な信頼を置かれている理由とヘア&メイクの信条を、普段のお仕事から深掘りしていきます。
赤松 絵利
ESPER代表/ヘア&メイクアップアーティスト。雑誌・広告・ヘアメイクプランナーとして活躍。 蒼井優、綾瀬はるか、多部未華子、常盤貴子、松岡茉優(敬称略、五十音順) など多くの女優を担当。著書『世界一シンプルなナチュラルメイクの教科書』(講談社)
取材で訪れたのは、赤松さんが社長をつとめるヘアサロン兼事務所の「hair and make-up ESPER(エスパー)」。1988年、師匠である故・宮森隆行さんがヘアメイクのアトリエとして創立し、1999年にヘアサロンをオープン。
2007年にヘアメイクスクールの門戸を開き、2014年には多目的サロンとしてカルチャーイベントを積極的に開催するなど、さまざまな角度から「エスパー」らしいヘアメイクとライフスタイルを提案し続けています。
4年前、「エスパー」は表参道から南青山に引っ越してきました。
お店に入ると、柚木沙弥郎さんの作品「鳥かごは鳥を探して旅に出た~カフカのことばより~」の写真が出迎えてくれます。フォトグラファーの木寺紀雄さんがインスタグラムのストーリーズにあげていたカットを「プリントしてほしい」とお願いしたのだそう。
ここには「エスパー」の信念が込められているといいます。
「美容院という場所は固定されているけど、精神や気持ちは自由に動くことができるじゃないですか。
“自分たちで動いていく”という意識があればなんだって大丈夫だよね、という気持ちを<鳥かごの物語>に込めているんです。“固定概念にとらわれない”“既存の価値観じゃないものを”というコンセプトにも通じていると思っています」
ディスプレイや2階につながるガラスに反射するオーロラのような色彩は、“鳥の目”から見える光を表しているのだそう。
「お店を設計してくれた建築家さんに鳥かごのテーマをお話ししたら、この色を提案してくださって。人間の目は五大原色しか見ることができないけど、鳥は紫外線を超えた領域の色彩まで見ることができるんですって。
鳥が見ている色彩をたどって2階にあがると、そこには鳥から見える自由な世界が広がっている……というイメージなんです。『鳥を探しに旅に出たら、ここにいたよ』みたいな(笑)」
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