お店には明るくて心地の良い空気が流れ、いるだけでワクワクする空間になっています。
昔からの常連さんも多く、赤松さんがお店にいるときは、お客様とのおしゃべりタイムが始まることもしばしばだとか。

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事務作業をするバックヤードにはスタッフが好きなおやつを常備。社員から「タカハラ(宝塚ハラスメント)」と言われながら、宝塚グッズを駆使して楽しく仕事をすることも忘れません。
『なりたい「かわいい」に協力します。』をはじめとする宮森さんから引き継いだ「エスパー」の理念は、常に目に入るように入口のドアに貼ってありました。

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「エスパー」の経営方針はわかりやすく。伝言は宝塚スターの付箋で!

「主にお店でやる作業は、ヘアプランニングとカツラづくり。社長として社員のみんなとコミュニケーションを取ったり、今後の会社のことを考えたり、計画を立てたりもします」

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「エスパー」にある事務所。赤松さんの作業スペースでもあります。

近年の代表的な仕事のひとつである『にほんごであそぼ』のヘアプランは、まずイメージをデッサンしてから、プランニングをしていきます。
日本髪をベースにした歌舞伎ヘアや、布やウレタンという素材を使ったクリエーションなど、驚くほど斬新な発想のヘアも数多くあります。「ひびのこづえさんの衣装に合わせるには、工夫をしないとつまらないものにしちゃうので」と赤松さん。

 

「番組から、たとえば『中原中也のサーカス。ゆあーん ゆよーん ゆやゆよん』などのお題が来たら、こづえさんのデッサン画を見て、どんなカタチで何の素材で作ろうかな、と考えヘアを制作します。ピタリとハマるとうれしいです。モチーフは、自然の中にあるものからアイデアを考えたり、シンプルなイラストからスタートすることが多いです。

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赤松さんのイラストからイメージをふくらませて。

フォルムが決まったら、ぶっつけ本番でカツラをカットしていきます。ベースとなるカツラをつい買いすぎちゃうので、昨日社員に『もうカツラは買いません』と宣言しました(笑)」

赤松さんの自宅にある倉庫には、マッチを使用したヘア、懐かしいキューピーマヨネーズのタラコCMで使用したカツラなど、赤松さんと宮森さんが制作した作品がずらりと並びます。
自宅の資料室には、ふたりが手がけた作品のスクラップがたくさん。そのなかで、特に思い出に残っている作品を教えてもらいました。

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マッチを使用したカツラなど、個性的な作品が自宅の一室に。

「蒼井優ちゃんと作った飛び出す絵本『うそっ。』ですね。何がどんな風に飛び出したら面白いだろう?って、みんなでアイデアを出し合って、試行錯誤しながら作っていって。
本当に大変でしたけど、すごく楽しかった。特に忘れがたいのが、スノードームのページ。優ちゃんのヘアを動物にしているんですけど、これも自分でイラストを描いてプランを立ててから形にしていきました」

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仕掛け絵本『うそっ。』は2010年の作品。