産婦人科医として、「丸の内の森レディースクリニック」で数多くの女性のお悩みに向き合う宋美玄先生。生理や避妊のことで診察に訪れる患者さんからは、よくこんな言葉を聞くのだそう。
「彼に相談しないといけない」「彼がいいって言えば……」
あなたのカラダの決定権は、あなたにある。そう認識してほしいという願いを込めて上梓したのが『女医が教える オトナの性教育 今さら聞けない セックス・生理・これからのこと』です。
「私はこう思う!」「私はこれをしてほしくない!」と意思表示する時だって、女性のカラダやセックスの正しい知識があったほうが心強いはず。宋先生は、セックスについてだってあなた自身が決めていい――と、本書の中で教えてくれます。パートナーの誘いを断れない、嫌われるのが怖い、これって自分だけ? とセックスの悩みを抱える女性へ贈るアドバイスを、特別に本書からご紹介します。
同意のないセックスは暴力です
「彼に誘われたら、したくなくてもセックスする」という女性がいるみたいやけど、アカンアカン。したくない日にする理由なんて、ひとつもないねんで! ちょっと疲れていたり、体調がすぐれなかったりして気がすすまない日は、誰にだって当然ある。そのまんまの気持ちを伝えましょう。それで「ふざけるな!」とか「お前の気持ちは関係ない」なんて怒りだすパートナーだとしたら、正直言って、お付き合いを考え直したほうがいい!
それから、よくあるのが生理中のケース。まず大前提として、生理中のセックスは、おすすめしません。排出されるはずの経血が子宮に逆流してしまうことがあり、子宮内膜症の原因になり得るからです。また普段より子宮口が開いているので、性感染症のリスクも高まります。
にもかかわらず、「オレは気にしないから」と強引にセックスに持ちこんだり、「だったら口でしてよ」と迫ってきたりする男性も多いのだとか。あげくの果てには「生理中は妊娠しないから、生でしよ!」……。生理中だって、妊娠する可能性はゼロじゃありませんからー!!
みなさんに、とにかくお伝えしたいのは「同意なしのセックスは暴力と同じ」ということ。どんなに彼が迫ってきても、あなたの嫌なタイミングや、嫌なことなら、しなくていい。もちろん、これは逆の立場でもいえることで、あなたも相手が嫌がることを強要してはいけません。
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