9月19日は敬老の日です。消防庁はその敬老の日を中心に、高齢者向けの「住宅防火・防災キャンペーン」を行なっているのをご存知でしょうか。近年の住宅火災による死者数は1000人前後と高い水準で推移しており、そのうち65歳以上の高齢者が約7割を占めています。このことから、消防庁では「敬老の日に火の用心の贈り物」をキャッチフレーズに、改めて高齢者に火災予防を注意喚起するとともに、住宅用防災機器などを贈ることを呼びかけています。今回相談に訪れた栄子さんも、ちょうど離れて暮らす母親の火の扱いに悩まされていました。話を聞いてみましょう。

 


認知症の母が火事を!?


先日80歳になった母は軽い認知症で体も弱く、今は杖を使って歩くような状態です。そんな状態ではありますが、父が面倒を見てくれているので施設には入らず、住み慣れた千葉の実家で暮らしています。

母は昔から料理上手で、近所の飲食店で長年調理の仕事をしていました。ですが最近いろいろなことに対する意欲が減り、ついに「料理もしたくない」と言い始めたようです。今はお弁当やデリバリーを利用しているとのことで、栄養面について少し気になっていました。そんな矢先、違う心配事が起きてしまって……。

実は数日前、やかんを火にかけっぱなしにしたことが原因で、近くにあったふきんが炎上する騒ぎを起こしてしまったのです。幸いすぐに気づいた父が消火しましたが、今度もし近所の方々に迷惑をかけるような事態を起こしてしまったら……。認知症は今後どんどん進むでしょうし、何か打つ手はあるのでしょうか。

離れて暮らす私にもできる対策があれば教えていただけますか?

 
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