そして今の時期、秋のお目当てはやっぱりジロールやセップ、トランペット、ピエドムトンといった、様々な種類のきのこ。また、フランスに来て初めて見た、サヤつきのまま売られる生の白インゲン豆の美味しさを知ったのも、数年前のこの季節でした。
さらに、旬のものと一口に言っても、マルシェで買う産直のものとスーパーのものでは、味が全然違うのです。例えば、今の時期多く出回っているいちじく。スーパーのものは、そこそこ長持ちするものの、甘みが足りずガッカリ。それに比べ、マルシェで買ったいちじくは、翌日にはやや果汁が滲み出てきてしまったほど完熟しており、甘さも抜群でした。
マルシェの食材はスーパーのものに比べると日持ちがしません。でもそれを理解してからは、すぐに食べないものは冷凍したり、火を入れて加工したりするようになり、日本に住んでいた頃よくあった、長持ちすると思って保存してたら腐ってた……なんて失敗も俄然減りました。
マルシェはパリ中のあちこちで開かれているとはいえ、毎日同じ場所で開いているところはさほどありません。つまり、馴染みのマルシェで買い物ができるのは、大体週2回ほどの、朝のみ。そして旬の味は意外とどんどん入れ替わるので、気づけばお目当てのものが消えてた! なんてことも多々あります。おかげで、忙しくてマルシェに行けない週が続くと、「何か大事な美味しいものを逃しているのではないか?」と、ついついソワソワ。焦りを感じるようになってしまった私です。
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