中性脂肪を下げても病気は減らない?1万人の調査結果からわかること_img0
写真/Shutterstock

気になる健康診断の数値。中でも、中性脂肪の数値に注目している方は多いのではないでしょうか。中性脂肪の数値が高いと病気のリスクが高くなる、というのは本当なのでしょうか。中性脂肪とは何か、という基本的なことから、中性脂肪の数値と病気との関連性について、山田悠史医師に聞きました。


教えていただいたのは……

中性脂肪を下げても病気は減らない?1万人の調査結果からわかること_img1
 

山田 悠史
米国内科・老年医学専門医。慶應義塾大学医学部を卒業後、日本全国の総合診療科で勤務。新型コロナ専門病棟等を経て、現在は、米国ニューヨークのマウントサイナイ医科大学老年医学科で高齢者診療に従事する。フジテレビライブニュースαレギュラーコメンテーター、NewsPicksの公式コメンテーター(プロピッカー)、コロナワクチンの正しい知識の普及を行うコロワくんサポーターズの代表。カンボジアではNPO法人APSARA総合診療医学会の常務理事として活動。最新刊は、『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』(講談社刊)。
Twitter:@YujiY0402

 


編集:健康診断では、やはり「中性脂肪」の値が気になります。そもそも「中性脂肪」とは、どのような脂肪なのでしょうか?

山田:馴染みがあるようで、詳しくご存知の方は少ないかもしれませんね。中性脂肪は、食べ物の中に含まれる脂肪が腸の中で消化され、血液の中に入ってきたものがその多くを占めます。肝臓で作られたものも混じっていますが、多くは食事に影響を受けるているのですね。
たとえば、ランチにラーメンと餃子を食べて、その後血液検査を受け、結果「中性脂肪の値が高い」と結果が出たら、それはおそらくラーメンと餃子の脂肪分に多分に影響を受けてしまっています。

編集:だから、健康診断の前に食事を抜くのですね!