グルテンフリーダイエット流行の理由と、デメリット
山田:前述したように、そもそもグルテンフリーの食品は、セリアック病の方のためにできたものです。ただ、少し過剰広告され、いろいろな後付けの理屈・説明がつけられていると思います。メディアなどで、グルテンフリーについて言われていることの多くには、実は根拠がないのですよね。情報がひとり歩きしてしまっている例の一つかな、と思います。
編集:なるほど。
山田:グルテンフリーを選ばれる方というのは、葉酸や鉄分などの栄養素が不足しがちで、それらを補充することが必要な場合もあります。補充せずに厳格なグルテンフリーの食生活をしてしまうと、栄養素欠乏といったデメリットにもなり得ます。また、イメージとは異なり、糖質や脂質などはむしろ多くなる傾向にもなります。ですから、注意が必要ですよね。
編集:グルテンフリー食材が必要な方がいることは前提として、そうでない人が積極的に利用する根拠は薄そうですね。
山田:そうですね。こうした流行は、必ずしも科学者からではなく、有名な方が、悪気なく発信することで起こりえるのかもしれません。そしてその言葉を企業が広告に使う……といった流れで、余計に流行に火がつくのではないでしょうか。
編集:そう考えると、受け手側としては、あまり流行の情報に一喜一憂せず、振り回されないようにしたいと思います。ありがとうございました!
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『最高の老後 「死ぬまで元気」を実現する5つのM』
著:米マウントサイナイ医科大学 米国老年医学専門医 山田悠史
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講談社
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高齢者の2割には病気がないことを知っていますか? 今から備えればまだ間に合うかもしれません。
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構成/新里百合子
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