いつも通りの夏の日曜日に、突然の脳卒中で倒れたのは、48歳2児の母でありフリーライターの萩原はるなさん。救急車で急性期病院に運ばれ、予兆も準備もまったくないまま入院生活が始まりました。

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写真:Shutterstock

なぜ自分に、こんなことが起こったの? 後遺症は? 突然の事態に自分なりに向き合いながら、治療やリハビリに励んだ入院生活が終了。日々の生活に忙殺されるうちに、退院してから1年が経過しました。その後の暮らしや、今思うこととは……?

 

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脳出血の原因と治療法


これまで、片麻痺など脳卒中の「後遺症」についていろいろとお伝えしてきましたが、そもそも私が倒れた原因は、脳卒中の中でも脳の血管が破れる「脳出血」という病気。脳の治療やその後の状態は、いったいどうなったのでしょう。

倒れた直後、今回の出血の原因は、高血圧または「脳動静脈奇形」などの脳血管の異常、と夫には説明があったようです。私も多分説明は受けているはずですが、いかんせんボ〜ッとしていたため記憶が定かでないという……。

実際、病院に運び込まれたときの私の血圧は、なんと上が190、下が100という空恐ろしいもの。それまでも上が150くらいと血圧は高めではありましたが、そんな驚くほどの数値になったことはありません。では一体、なぜ……?

倒れた当日は、ストレスを感じることもなく、楽しくビーチボールバレーの練習をしていました。「もしや運動が悪かったの?」と思いドクターに聞いてみましたが、「いや、バレーをしていなかったとしても、遅かれ早かれ出血はあったでしょう」ということです。倒れたのがひとりのときじゃなくって、本当によかった……!

急性期病院に搬送後は、血圧を下げる薬と栄養剤を点滴しながらひたすら安静にする日々。3日目に点滴がとれ、少しずつリハビリがスタートしました。この間、出血の再発を警戒してか、CTスキャン(X線による頭部撮影)とMRI(磁場と電波による頭部撮影)の両方で何度も検査。どうやらこれ以上の出血はなさそうだとジャッジされて、一般病室に移ったのでした。

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倒れた当日、集中治療室にて。左手でなんとかスマホを操作して撮影、夫に送った一枚。出血がもっとひどかったら、開頭手術が必要だっただろうと後から聞いた。
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病院での血圧測定表。左が9月、右が退院直前のもの。血圧は上が100〜110、下が70台くらい。左手で記入、3ヵ月で数字が上手になっていることがわかる。

その後リハビリ病院に移り、たま~にCTスキャンを撮る程度で、あとは血圧を朝晩測って記録し、血圧を下げる薬「アムロジピン」と「アジルバ」の2種類を朝食後に飲むのみ。後遺症にアプローチするリハビリが中心で、脳に関する治療はとくに受けませんでした。

体は思うように動かなかったものの、子育てや仕事から解放されてストレスフリー。3度の健康的な食事でアルコールフリーの数ヵ月を送っていた入院中は、内臓や血管的に、私史上もっとも健康的な状態だったのかもしれません。