「恋愛なんて、もうこりごり。セックスも、もうしなくていい。私は一人で楽しく生きていく」。60歳になるまでは、そう考えていたという編集者の原田純さん。老いを受け入れ始めていた原田さんを変えたのは、「腟ケア」と新たな恋、そして27年ぶりのセックスでした。

二度の離婚を経験し、二度目の結婚では20年近くセックスレスだったという原田さんが、60代からのセックス再開で感じたこととは……? 今回は原田純さんの著書『人生最高のセックスは60歳からやってくる:ちつのトリセツ恋愛実践編』から、いくつになってもセックスを楽しむべき理由について、特別に一部抜粋してご紹介します。

写真:Shutterstock


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既婚女性の多くが、中高年になると積極性を失う


2020年に、「一般社団法人 日本家族計画協会」が行ったインターネット調査では、セックスを「1年以上していない」と答えている男性が、50代では45.3%、60代では62.2%。女性では、50代で65.8%、60代では69.4%もいます。

日本人は、年をとれば性欲が衰えるのは自然なことと考える傾向があるので、「年齢的にもういい」と考えている人もいるのでしょう。「めんどくさい」と考えている人も少なくないと思います。

日本の既婚女性の多くが、中高年になるとセックスに対して積極性を失ってしまうのは、あらゆるアンケートを見てもあきらかなのですが、これは、結婚している相手とは、セックスをする気になれないということなのかもしれません。性的魅力を感じなくなった相手と顔を突き合わせて暮らし、浮気もできないとなれば、性欲なんてあってもしかたがない。なくなってしまったほうが、せいせいします。

二人ともが、それでさっぱり、なんの痛痒もないなら、それでいいのでしょうが、どちらか一方に、あるいは双方に鬱屈した思いがあったり、健康に問題が出てくる可能性が高まったりするとなれば、あらゆる意味で性欲を失うことは大きなマイナスでしょう。