「鼻の毛穴の黒ずみが目立つ」「ファンデの毛穴落ちをなくしたい」など毛穴に悩んでお手入れをがんばっている方たちへ。毛穴の悩みを根本から解決する「毛穴道」を伝授する書籍『毛穴道 もう一生悩まない。』(講談社)から、毛穴が目立つ原因や正しい毛穴ケア、絶対にやってはいけないNGケアをまとめてご紹介します。

写真:Shutterstock


監修したのは......
皮膚科専門医・亀山孝一郎先生

 

医学博士。青山ヒフ科クリニック院長。1980年北里大学医学部卒業。大学病院や米国立保健衛生研究所で研鑽を積み、1999年に青山ヒフ科クリニックを開業。同年発表の「ニキビは感染症ではなく活性酸素病である」とする論文を始め、ニキビや毛穴、ビタミンCにまつわる論文多数。


どうして毛穴は開き、詰まる?


毛穴の出口部分は漏斗(ろうと)のような形をしていて、死んだ細胞が役目を終えると剝がれ落ちていく角層です。過剰な皮脂や剝がれた角層細胞がメイクやホコリなどの汚れと混ざると、固まって毛穴を詰まらせます。

毛穴が詰まると、中でいくら皮脂を分泌しても外に出ていけません。すると肌は、皮脂で守られなくなることに危機を覚え、詰まりを溶かして皮脂を外に出すべく、皮膚常在菌がもっている酵素を出し皮脂を遊離脂肪酸(ゆうりしぼうさん)に分解します。

 

しかしこの遊離脂肪酸は、皮脂だけでなく毛穴の出口も攻撃し、それにより出口部分の皮膚が“すり鉢”のようにぽっかり開き、本来の毛穴より大きくなってしまうのです。

イチゴのようにデコボコしている「すり鉢毛穴」。皮脂が分解されてできる「遊離脂肪酸」が毛穴の出口を攻撃。それにより皮膚が削られてすり鉢状の穴に。大きめの凹みが目立つ状態になってしまう。右の鼻は初期、左は進行した状態の頰。