「中学受験は早熟の子に向いている、幼いタイプの子には向いていない」は迷信? 親のサポートがあれば幼くても伸びる可能性がある

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自分のせいで子供が塾を辞める選択をするという経験をしたことで、私は猛反省。子供が親離れしてしまう前の今のうちに子供と向き合う時間をもっと取ろうと、仕事のペースを緩め、子供の性格に合っているであろうと導き出した海外留学へを道を進めることにしたのです。

なんで、子供に海外留学が合っているのでは? と思った理由はこちらの記事にまとめています。

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私は仕事のペースを緩めたことで、子供のことをしっかりと見られる時間が増加。そのおかげで、海外の小学校に通うようになってから、英語力不足のせいで、算数の問題文を理解することができず、問題が解けなくて困っていたのに気づくことができました。

それ以来、息子と一緒に毎日算数の勉強をするようになったら、本人も次第に“解けるようになっていくこと”に自信をつけ……。学校で小テストがあった日に、「テストよくできたかも!」と笑顔で報告してくれたときには、泣きそうになるほどうれしかったものです。

そのとき、中学受験を目ざしていたときに私に足りなかったのは、このサポートだと改めて気づきました。塾に通っても、なかなか成績が上がらない状態のときは、「やはり幼いタイプの息子には、中学受験が向いていないのかな」とよく悩みましたが、息子の性格のせいではなく、私自身が原因だったのです。

いろんなタイプのお子さんがいらっしゃると思いますが、我が家は“親と一緒にやるのが好き”なタイプだったので、この点にもっと早く気づけていれば、中学受験を撤退していなかったかもしれません。

 


中学受験撤退後、高校受験に切り替えず、海外を目指したのは、「脱」偏差値重視の教育を求めて

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まず伝えておきたいのは、中学受験をする選択をし、目標に向けて切磋琢磨し続けられるお子さんと親御さんには、本当に尊敬の念でいっぱいです。中学受験や高校受験などには、まったく反対派ではありません。むしろ、子供と家庭の方針に合うなら、とても素晴らしい経験ができると思っています。

ただ、我が家が中学受験を撤退した後、高校受験に切り替えず、海外を目ざしたのは、我が家が求めるものと合致していなかったから。中学受験をするメリット(高校受験も)の半分くらいは「いい大学に行けるから」だと思うのですが、よくよく考えた結果、私は息子にいい大学に行くことを求めていないと気づいたのです。

たとえば、息子が夢中になれることに出会えて、その結果、学ぶことが楽しくなり、その後、一般的にいいとされる大学に行けたなら、それはとても喜ばしいことですが、ずっと偏差値を気にしながら、大学受験までずっと塾に通い続ける息子の姿が想像できなかった。

息子の性格を考えると、もっと自由で伸び伸びと、子供らしく過ごすのがいいんじゃないかと思った。だから、海外留学の選択をしました。

中学受験の塾に通わせていたころの私は、この答えが明確に見えておらず、みんなが塾に行っているし、みんなが中学受験をするし、うちもそうしようかなと周りに流されていたのです。親としての軸がなかったため、結果的に必要なサポートが不足することにも繋がったのだと今になり理解した次第です。中学受験をするべきか否か問題、は多くの親御さんが通る道だと思いますが、スタートさせる前に、「子供の性格、得意なこと、自分が子供にどんなふうに育って欲しいか」を一度考えてみる機会をもつことをおすすめします。

大変なこともありますが、海外に来て約5ヵ月。今はイキイキと楽しそうに毎日過ごす息子のように、中学受験以外の選択をすることでハッピーになれる道が見つかることもあります。

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