「アラフィフの壁」を無理なく、軽やかに越え続ける漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが、自らのアンテナに引っかかった事象を紐解く連載。
今回は「物価高でもオシャレしたい! ただしアラフィフでも痛くならないように……」というなめ子さんが、ミモレでもおなじみの人気スタイリスト・室井由美子さんに「お財布に優しい、アラフィフの旬の着こなし」のコツを伝授してもらいました!

前回記事
一般参賀初参加の愛子さま、一礼してから手を振りはじめられ...奥ゆかしさに心を掴まれました【辛酸なめ子】>>

 

物価高でもオシャレしたい……助けて、ユニクロ!


物価上昇の波に呑まれそうな2023年。服のお値段もどんどん上がっているような気がします。加齢により目がかすみがちで値札がよく見えないながらも、値段が1でも2でもなく5や6で始まっていることがぼんやり確認できて、恐ろしくなってラックに戻したりしています。原材料の高騰や円安などいろいろな事情はあるのだと思いますが……。ついセールで余り物の中から妥協して買い物しがちです。

室井由美子さん
mi-molletでもおなじみの人気スタイリスト。1977年生まれ、身長155㎝。シンプルで、ほんのりモードが漂うリュクスなアイテム選びとスタイリングに定評がある。
インスタグラム:@yumikomuroi
YouTube:「ムロリンchannel」

もっとショッピングはわくわくする行為であるべき、そんな思いに駆られた時、希望を感じるのが日本の星、ユニクロです。ヒートテックを買いつつ、デザイナーのコラボ商品をチェック。おしゃれなデザインなのにスカート3990円!? とテンションが上がり、6万円の値札による敗北感が癒されていきます。ただ少し懸念している点が、人とかぶるのでは? ということ。おしゃれで安い服が欲しいと、考えることは皆同じなので街中で同じ服の人とすれ違って若干気まずい思いをすることも。

そんな時はファッションのプロにご助言いただいて、ユニクロで洗練された着こなしを伝授いただくのが良いかもしれません。スタイリストとして20年活躍されている室井由美子さんに、大人のユニクロの着こなしをご提案いただきました。プロのテクニックで、他の人とはひと味違って見える、洗練されたユニクロをまとうことができそうです。
 

コスパブランドの中でもユニクロの素材の良さはピカイチ


待ち合わせ場所に現れた室井さんは、黒いニットから白い衿が見える素敵なコーディネート。ハイブランドを着こなしていらっしゃるのかと思ったら「このシャツはユニクロです」とのことでした。「アイロンをかけるのが重要です」。白いシャツがピシッと折り目正しく高級感がアップ。「見えるところだけかければ大丈夫です」とおっしゃってくださいましたが、不肖私はアイロンの風習があまりなく(浴室の湿気でシワを伸ばす派)、スチームアイロンを時々使うくらいなのですが、大人の女性として本格的なアイロンを導入すべきかもしれません。

今回、数あるブランドの中、コスパが良いブランドとしてユニクロを一番に挙げてくださった室井さん。その理由を伺うと……

 

コスパの良いファッションブランドがたくさんある中でユニクロは素材がすごく良いと思います。有名ブランドとのコラボ品じゃなくても、シャツやパンツなど、着ていて気持ちよくて手放せません。大人の女性は素材が良いものじゃないと合わないと思います」

たしかに、新品の状態でなぜかシワがよってるペラペラの服とか、数回着て毛玉だらけになるニットとか、着ていてテンションも運気も下がる気がします。先日も激安のチェックのワンビを着ていたら「AKBみたい」と半笑いで言われてちょっと切なかったです。

 
  • 1
  • 2