「アラフィフの壁」を無理なく、軽やかに越え続ける漫画家・コラムニストの辛酸なめ子さんが、自らのアンテナに引っかかった事象を紐解く連載です。今回はスペシャルゲストをお招きして、なめ子さんの「顔がのっぺりしがち問題」を解決していただきます!

 


ハイライトやシェーディング不要! ファンデーション一つでのっぺり顔解消できる


朝起きてすぐに鏡を見てしまうと、霊かと思う顔色の悪さ、そして表情のなさに自分の顔ながら軽い恐怖を感じます。

人気ヘア&メイクアップアーティストの長井かおりさんは「肌づくり」「彫づくり」のメソッドをお持ちなので、こんな私の顔にも覇気を注入してくださるに違いないと思い、今回レクチャーを受けることに。メイク前の自分の顔はとても直視できないですが、長井さんがなんとかしてくださると信じて顔を委ねました。今回はベースメイクを中心にご教示いただきます。

 

長井かおりさんmi-molletの連載『長井かおりからお知らせです そのメイクの常識、ちょっと前に変わってます!』でもおなじみの人気ヘア&メイクアップアーティスト。わかりやすい理論と、簡単手早く確実にキレイになれるテクニックで、雑誌や広告など大活躍中! YouTubeチャンネル「長井かおり | おしゃべりメイクBOX」も開設し、注目が集まっている。
Instagram:@kaorimake

「長く一般の方に向き合ってメイクアップレッスンをしているので、自分が持っているアイテムでできるようになるメイク法をお伝えしています」と、プロの矜持を漂わせる長井さん。のっぺり顔について相談すると、「立体感があってのっぺりしていないように見せるには、光と影のコントラストを出すのが良いですね。実はファンデーション一つでもできるんです」と、長井さん。

えっ、ハイライトやシェーディング用ファンデ、ノーズシャドウなしでも立体感が実現できるんですか? ノーズシャドウに関しては昔、年上の知人女性に「ノーズシャドウ入れてるでしょ」と、入れてもないのにいじられたのが少しトラウマになって手を出せないアイテムでした。それにしてもファンデだけでどのように立体感を出すのでしょう?

「ファンデを同じ厚さで塗るとのっぺりになってしまうんです。顔の中心を厚めに塗って、外にいくに従い薄くするのが良いです」とのこと。「プロがやるようにもシェーディングやハイライトを使いこなすのは一般の方には難しいです」。たしかにハイライトは自分で入れると浮いている感が出てしまいがち。シェーディングも入れるのに勇気がいります。

「ファンデだけでも、光と影を操れると外国人のような顔になれます」と力強いお言葉にテンションが上がりました。
 

下地の色はイエベ/ブルベで判断よりも、なりたい雰囲気で選ぶのがオススメ


まずは私のベースメイクの現状についてチェックしていただきました。化粧水、クリームのあとには、アスタリフトのUV下地、オンリーミネラルのCCクリーム、ByURの白い下地、部分的にByURのピンクの下地、リキッドファンデ、最後にNARSのリフ粉、という流れなのですが、長井さんに検証していただくと「CCクリーム」が三役くらい兼ねているので、いくつか機能がかぶっているとのこと。薄々そんな気がしていました。

普段のセルフメイクのなめ子さん。

「重ねて肌に悪いとかはありませんが、手数が増えるというのと、無意味な厚塗りになってしまっているので、いくつか省いた方が良いでしょう。CCクリームはなくても良いかもしれません。CCクリームは下地と日焼け止めとファンデを兼ねているのでむしろ寝坊した時に時短で使うのがおすすめです」

下地は、今は白とピンクを愛用していますが、他におすすめの色について伺うと……

「今の世の中的には、イエベ/ブルベで判断したい人もいますが、なりたい雰囲気で選ぶのが良いですよ。ベースカラーの持つ印象がメイクの仕上がりに穏やかに作用します」

と、長井先生。私は以前イエベと診断されて、ブルベに羨望を抱いていたのですが、好きな色やなりたい雰囲気で選べるなら嬉しいです。そもそも人はその時の体調によって肌の色が変わったりするので、固定のイメージにはめなくても良さそうです。

「ピンクは柔らかい血色で女性らしい雰囲気。青系はシャープで強い女性像。プレゼンの時などに仕込んでも良いですね。ラベンダーは透明感が出るので最近はトレンドです。赤ら顔やほてりが気になる時はグリーン系の下地で」

本日の使用アイテムもご紹介。なめ子さんの普段のメイクアイテムに置き換えやすいアイテムを、長井さんがセレクトしてくださいました! 下地も白とピンクの2種類使います。センサイ_CPブライトニングメイクアップ ベース 30ml ¥8250

緑の下地を塗ったら爬虫類人っぽくなってしまう気がしていましたが、「顔の一番下の層に入れるので穏やかにしか出ないので、安心してください」と、長井さん。

 
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