“特に気を配りたい手相”を持つ子どもへ、かけてあげたい言葉とは?


次に、特に気を配ってあげたほうがいい子どもの手相とその特性を知り、どんな声がけをしてあげるといいのかを見ていきましょう。
 

●“インド人線”を持つ子どもには、「疲れてない?」

「感情線の先が、人差し指と中指の間までグッと伸びているのが“インド人線”。インド人に多い手相なので私はこう呼んでいますが、この線を持っている子は他者を助けたい、サポートが必要な人の力になりたい、お世話をしたいという気持ちが強いです。

優しくて、将来とてもいいパパママになる手相なのですが、その反面、人に気を使いすぎて自己犠牲になってしまうことがあります。ダメな人に尽くしてしまうのもインド人線の特徴だったり……。優しいのはいいことですが、その優しさをどう使うかということがとても大事なんですね。

なので、もしお子さんがインド人線を持っていたら、役割を与えて、自分を犠牲にしない優しさの使い方を早いうちから教えてあげましょう。たとえば動物のお世話係など、とてもいいと思います。インド人線を持つ人は看護師や消防士などに多いのですが、これも人のためという気持ちを仕事にしているから、うまく特性が活かされているということです。

インド人線を持つお子さんは人に気を使うことが多いので、『大丈夫?疲れてない?』と声をかけてあげるといいと思います」

 

●はなれ型(KY線)の子どもには、「空気を読まなくていいんだよ」

「来ました、”はなれ型”! はなれ型とは、感情線と知能線と生命線がすべて離れている珍しい手相で、私も大好きな手相です。ミモレの連載でも過去に何度か取り上げていますが、はなれ型って華があるんですね。だからこそ、嫉妬されて人から嫌われてしまいやすい。人に合わせて同列でいようとすると無理が出ますが、集団の中でリーダーになると途端に生き生きするという性質があります。生徒会長や部活の部長を任せるのがピッタリなんです!

はなれ型はKY線とも言われていて、まわりに気を使いすぎると良さを活かすことができません。嫌われてもいいから空気を読まないほうがいい。リーダーとして中心に立って空気を読まずに好き勝手やって、その上で理解者に恵まれると本当に輝きます。

私がよく、はなれ型をうまくやっている人の例に挙げるのが、爆笑問題の太田光さん。太田さんにも光代さんと田中さんという最強の理解者が側にいますよね。

はなれ型のお子さんにかけてあげたいのは『空気を読まなくていいんだよ』という言葉。それを小さいうちから言葉にして伝えてあげるのが大切です」
 

●ますかけ線を持つ子どもには、「そうなんだね」「面白いね」

「知能線と感情線が一本になっている”ますかけ線”。実は私も持っている線なのですが、珍しい手相のひとつです。ますかけ線を持っている人は、繊細で自分の世界観を持っている人。そして他人にその世界観をわかってもらおうとは思っていません

ますかけ線を持つ子どもの親御さんに『子どもがどうして泣いているのかわからないんです』とか『子どもが考えていることが理解できない』といった相談を受けることがありますが、私はこうお伝えしています。『ますかけの子を理解するなんて絶対無理ですよ〜!』って。

なので、『そうなんだね』と子どものことを認めてあげるだけでいい。変わっている子だな〜と俯瞰で見ているくらいが丁度いいです。

私の母はずっと私に『あんたは面白い子だね』と言ってくれていました。それっていい言葉ですよね。面白いというのは、私をどうこうしようと思ったセリフではなく、あくまで母の感想。子どもってお母さんがどう思っているかを一番知りたいんです」


その子が持つ手相によって、コミュニケーションの取り方もそれぞれポイントがあります。まずはぜひ、お子さんの手をとって手相をじっくり見てみてください。それ自体が円満な親子コミュニケーションの第一歩です。

 

卯野たまご
小学生の頃から不登校になり引きこもりをしていたが、19歳のときにベテラン占い師(のちに師匠となる“おじい”)にスカウトされて、路上で手相占いを始める。長年の夢だったマンガ家デビューも叶え、現在はマンガ家かつ占い師としても活躍。現在は占いの個別鑑定ではなく、定期的な手相講座を開いて迷える女子たちを日々レクチャー中! 講座案内はツイッターに随時アップ。Twitter: @uno_tamago


撮影/大坪尚人
イラスト/卯野たまご
取材・文/宮島麻衣